比較試乗 半世紀前のイタリア製スパイダー アルファ vs フィアット 乗って帰るなら?

公開 : 2019.06.17 17:10

よりモダンに見える124

その最後のバージョン、スパイダーヨーロッパは、1983年からはフィアットのエンブレムの代わりにピニンファリーナのバッジを付けてさえいる。アルファと同様、124のアウトラインは、過去の特別なショーカーから引き継がれているのだ。

しかしながら、フィアットのコンセプトカーのボディは、当初は驚くべきことにシボレーのシャシーに載せて公開されたのだ。フィアットの役員たちは、トジャアーによるコルベットベースのロンディーヌ・クーペをパリで目にし、1500カブリオレの代替モデルとして計画中のスポーツ2+2シーターのリメイクを要請する。

124セダンのカットダウンプラットフォームをベースに、1966年11月にトリノサロンで公開された新たなスパイダーは、その後19年ものキャリアを築くのであった。

今日の目でモダンに見えるのはフィアットの方だ。シャープで彫りの深いラインのおかげで確かに1960年代末のクルマに見える。月並みなプロフィールだから、風変わりなアルファほど見分けやすくはないが、見事で滑らかな工業デザインと言える。クルマの周りを一周すると、一見単純なスタイリングは一貫性があり、細部の豪華な仕立てが気持ちを高ぶらせる。

自動車史に残る美しいフード、指で触れたくなるウエストライン(やはりトジャアーによる)、フェラーリ365カリフォルニアを連想させるリアウイング、それにオープントップで走る時の姿はいかにもそれらしく、驚くほど軽やかだ。

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