ロードテスト ヒュンダイ・ネキソ ★★★★★★★☆☆☆

公開 : 2019.08.10 11:50  更新 : 2021.03.05 21:37

快適性/静粛性 ★★★★★★★☆☆☆

ややフラットなシートと、静けさも落ち着きぶりも平均的な乗り心地が、このクルマの主な批判の的だ。一般的なSUVよりは穏やかでリラックスできるが、それはパワートレインの静かさによるところがほとんどで、キャビンの気密性がそれに上乗せされているだけのことだ。ほとんどのエンジン車から乗り換えたら、快適性はかなり進歩したと感じるだろうが、別世界というほどではない。

ネキソは、スムースで舗装のいい幹線道路では革新的な穏やかさをみせるが、荒れたB級道路ではそうはいかない。平坦でない直線路ではプライマリーライドにダンパーの効きが足りないところが感じられる。それゆえ予想を裏切って、初期はゆるくその後は緊密な縦方向のボディコントロールが快適性を損ねてしまう。

スムースで舗装のいい幹線道路では革新的な穏やかさをみせるが、荒れたB級道路ではそうはいかない。
スムースで舗装のいい幹線道路では革新的な穏やかさをみせるが、荒れたB級道路ではそうはいかない。    Luc Lacey

昔ながら四駆のような波打ちやピッチは発生せず、そうなりそうな気配もない。上下の過敏な動きが横方向の忙しない挙動を生み、乗員の頭を揺するような、背の高いクルマにありがちな悪癖もみられない。単純に、1000万円級の高級SUVなら制限速度域でサスペンションの上下動にうまく対処できるが、ネキソはそれに四苦八苦するということだ。

高速道路での長距離走行は、出来のいいレーンキープアシストのおかげでリラックスできる。ブラインドスポット・ビューモニターと銘打ったカメラによる安全デバイスも装備するが、ほとんどのテスターは、車線変更時にドアミラーの映像をダッシュボードのディスプレイに投影しているだけとしか思わなかった。

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