【ロードテスト】ルノー・クリオ ★★★★★★★★★☆

公開 : 2019.12.07 11:50  更新 : 2020.01.05 23:02

意匠と技術 ★★★★★★★★★☆

2009年、ローレンス・ヴァン・デン・アッカーがマツダからルノーへ移籍し、デザインディレクターに就任。彼はミドシップのコンセプトカーであるデジールで、その名を世界中のクルマ好きに印象付けた。

このオランダ人デザイナーのドラマティックな作品は、デザイン的に大成功だったといえる。なにしろ、そのパワフルなルックスのファクターが、10年後にデビューしたクリオにさえ盛り込まれているのだから。

デザインは基本的に、デジールにインスパイアされた4代目のコンセプトを踏襲する。
デザインは基本的に、デジールにインスパイアされた4代目のコンセプトを踏襲する。    MAX EDLESTON

その顔は、メガーヌにも見られるモチーフを持つLEDヘッドライトと、よりアグレッシブなエアインテークを組み合わせるが、基本的にはデジールにインスパイアされた4代目のコンセプトを踏襲。そうなった理由は、説明するまでもないだろう。

とはいえ、ディテールに目を向けると新しさに満ちている。ルノー/日産/三菱アライアンスが共同開発した新規プラットフォームのCMF-Bを採用したのに合わせ、もちろんボディパネルは全面刷新。そのCMF-B、実用化されるのはこのクリオが最初となる。先述したように、電動化や自動運転への対応が想定されたコンポーネンツだ。2020年にはハイブリッド仕様のEテック・クリオが投入される予定で、さらにPHVの導入も検討されている。

ホワイトボディは先代より22kg軽量化され、それは完成車の重量にも反映されている。寸法では、全長が14mm、ホイールベースが6mm、それぞれ先代より短い。全高も6mm低くなったが、肥大化が進んでいる昨今では、それくらいの縮小に問題はない。むしろ、あるべきサイズに戻ろうとする動きだといえる。

ちなみに、次期RSバージョンはピュアEVになるとも、メガーヌRS用1.8Lターボのデチューン版を積むともいわれている。いずれにせよ、きわめて魅力的なホットハッチになることは期待していいはずだ。

現状でラインナップされているエンジンは、そのボディと同じくダウンサイジングされたもの。初心者ドライバーなどをターゲットにしたエントリーモデル向けに用意したのは、72psの1.0L自然吸気。そのターボ版となるのが、今回テストする100psの1.0TCe。最上位機種は、131psの1.3TCeだ。

このTCeと銘打たれたガソリンターボユニットは、提携先のダイムラーと共同開発したもの。ダイムラーではメルセデス・ベンツAクラス、ルノーではダチア・ダスターにも搭載している。

トランスミッションは、1.3TCeにのみゲトラグ製のDCTを組み合わせる。1.0Lガソリンは5速、85psのディーゼルは6速のMTが標準装備で、1.0TCeにはCVTがオプション設定される。

サスペンションはフロントがマクファーソンストラット、リアがトーションビーム。コスト面の制約が大きいこのクラスでは、常識的なセットアップといえる。とはいえ、ベーシックなハッチバックで乗り心地とハンドリングのみごとなコンビネーションを実現するのは、伝統的にフランス車メーカーの十八番だ。

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