モデルチェンジ ルノー・キャプチャー130 TCeに試乗 欧州での人気持続を狙う

公開 : 2019.11.18 09:50

BセグメントのSUVで、欧州で最も多く売れているのがルノー・キャプチャーです。第2世代となり、乗り味の洗練性に磨きが掛かり、インテリアの質感や装備も充実が図られました。継続して人気を獲得できる仕上りといえそうです。

欧州ではクラス1番人気のSUV

text:Richard Bremner(リチャード・ブレンナー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
コンパクトなBセグメントに属するSUVの中で、欧州で最も多く売れているモデルがルノー・キャプチャー。みんなのクロスオーバーが新しくなった。

タイヤからルーフパネルに至るまで一新。プラグイン・ハイブリッドも間もなく追加となる。エンジンは3気筒と4気筒のガソリンとディーゼルがあり、最高出力は95psから155psまでの幅がある。トランスミッションはMTが標準で、7速ATがオプションで選べる。

ルノー・キャプチャー130 TCeアイコニック
ルノー・キャプチャー130 TCeアイコニック

クルマの土台となるプラットフォームはCMF-Bと呼ばれる新しいもの。躍動的なエクステリアデザインの中には、ルノー自ら「革新的」と主張するインテリアがドライバーを待っている。ボディサイズはやや大きくなり、後部座席で目立った恩恵を得ている。

高機能な運転支援システムを標準装備し、今後システムのアップデートによって、自立運転のレベルアップにも対応できる。だが基本的にキャプチャーのレシピに変更はない。

先代モデルは登場してからかなりの年数が経過していたが、販売台数は年々増加傾向にあったという。今や競合モデルは20車種以上が存在する。人気の味付けは、あえて変える必要はなかったのかもしれない。

ちなみに先代の登場は2013年。当時のライバルといえば、日産ジューク程度だった。

高機能な運転支援システムも標準装備

インテリアには大きな変化を感じ取れるが、革新的と呼べるほどでもないだろう。大きな特徴は2つ。オプションとなるが、9.3インチの大きな縦型モニターと、シフトノブが伸びる、半島のように突き出たコンソール。MTでもATでも形状は変わらないそうだ。

シフトノブ前方にはスマートフォンの充電スペースがあり、半島の下側には別のレイヤーで小物入れが用意される。ルノーはかつて「暮らしを乗せる」というテーマを掲げていたことがあった。柔らかい触感の素材がふんだんに用いられ、質感が向上したインテリアによって、それが強調されているようだ。

ルノー・キャプチャー130 TCeアイコニック
ルノー・キャプチャー130 TCeアイコニック

車内をカラフルにしたければ、オレンジ・インテリアパックを選択することで叶う。金属質なトリムが追加され、サンカラーでコーディネートされた車内は、気分も陽気にしてくれる。このパッケージを選択できるのはトップグレードのSエディションのみ、というのが残念。

リフレッシュされたキャプチャーを牽引するエンジンで、最も多く選ばれるであろうものが1.0Lの3気筒ガソリン。100TCeに搭載されるもので、100psを発生し、5速MTが組み合わされる。

今回試乗したのは129psの4気筒エンジンと6速MTが組み合わされた130TCe。中間グレードのアイコニックで、18インチホイールを履く。

サスペンションはフロントがマクファーソンストラット式で、リアがトーションビーム式。電動パワーステアリングとなり、運転支援システムに対応する。白線を認識し車線内の中央に自車を留めてくれる優れた機能だ。衝突被害軽減ブレーキや交通標識認識機能とセットで標準装備となっている。

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