短評　E 200アバンギャルド

スペックだけを見ていると旧い人間としては、「Eクラスが1.5Lエンジンで走るの……？」といらぬ心配をしてしまう。

いざスタートしてしまえば何ら違和感のない必要にして充分な走り振りを見せてくれた。

トルクが薄い発進時も、電動モーターのアシストもあって極自然なフィーリングで、1.5Lであることをなんら感じさせない。アウトバーンで200km/hをキープするような走りでは厳しくなろうが、日本の道路環境ではストレスを感じることは一切なかった。

価格は、258psを発揮する上級モデル「E 300」に較べ137万円安い734万円。必要な装備もほとんどが標準で付いていて、サイズと実用性でEクラスを選ぶ方にはバリュー・フォー・マネーなモデルといえる。
また燃費も優れておりWLTC混合モードで12.9km/L、高速道路モードでは15.3km/Lと、ボディサイズを考えると高い経済性を備えていることも見逃せない。

E 200アバンギャルド　スペック

価格：734万円
ドライブトレイン：1497cc直4ターボ＋BSG
最高出力：184ps/5800-6100rpm
最大トルク：28.6kg-m/3000-4000rpm
燃費（WLTCモード）：12.9km/L

続いて、2.0Lターボを搭載する「E 300」を検証してみよう。

E 300ならではの余裕

「E 200」と直接比較されるのが、Eクラスの定番として親しまれてきた「E 300」だ。

現在カタログに載る「E 300」は、アバンギャルド・スポーツのみの設定でベースグレードは用意されていない。スポーツは早い話、アバンギャルド・グレードにAMGスタイリング・パッケージを組み込んだといえる仕様で、19インチAMG 5ツインスポークのホイールで識別がしやすい。

こちらもダウン・サイジング化により「300」を謳うものの直41991ccユニットにターボチャージャーを組み合わせて最高出力は「E 200」の1.4倍となる258psを発揮する。

内容的には前モデルとなる「E 250」の進化型といえるもので、ツインスクロール・ターボチャージャーと可変バルブ・リフト・システムでチューニングを高め、「E 250」の211psから258psに向上。3Lに相当するという解釈からか、モデル名が「E 300」に変えられている。

「E 200」に比べて前述のホイールに加え、AMGフロント・スポイラー、サイド/リアにスカートが組み込まれ迫力を増している。

内装はAMGスポーツ・ステアリングとナッパレザーのシート、ブラック・アッシュ・ウッドパネル、ステンレス製アクセル＆ブレーキペダルなどのスポーティな仕立てに。実用的な装備としてはアダプティブ・ハイビーム・アシスト・プラスとフット・トランク・オープナーが標準で備わる。

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