【ホンダ新EV量産版に初試乗】ホンダe アドバンス 航続距離220km 心に響くか

公開 : 2020.01.30 10:20  更新 : 2020.03.17 15:32

新登場のホンダeは、優れた運動性能を備えた、好感の持てるコンパクトEVだと評価する英国編集部。しかし挑戦的といえる価格と、短めの航続可能距離には疑問も。待望の量産版をスペインの一般道で評価しました。

走行時の上質さはライバルを凌ぐ

text:Matt Prior(マット・プライヤー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
近年登場が相次ぐ多くのEVに共通する課題。構成と車重によって、鋭い加速を得られつつも、安定性には難があるということ。ホンダeは、この課題を解決しようとした。

コンパクトなハッチバックは、コンセプトカーほどではないが、とても惹きつける雰囲気を放っている。走り味も、大きなプラス要素となっている。

ホンダe アドバンス(欧州仕様)
ホンダe アドバンス(欧州仕様)

新しいプラットフォームを採用し、サスペンションは4輪ともにマクファーソンストラット式の独立懸架。運動性能としては、ボディサイズが一回り大きいモデルをターゲットにしている。走行時の快適性やスムーズさ、上質さでは、ホンダEはライバルを凌ぐといっていいだろう。

褒められるところだけでもない。都市部にピッタリの全長3.9mというコンパクトカーだが、それに合わせて小さいバッテリーは、容量も限定的なのだ。

多くのクルマが60kWh以上のバッテリーを搭載しようという流れの中で、eがリアタイヤの間に搭載する水冷式のバッテリーは35.5kWh。ちなみに日産リーフのe+は、62kWhの容量を持つ。

その小さなバッテリーで得られる航続距離は、17インチホイールで201km、16インチホイールで220kmとされている。今回試乗したのは寒い冬だったから、実際の航続距離はそれより短いものだった。

ホンダeには2種類のモーターが用意される。通常の135ps版と、今回試乗した153psのアドバンスと呼ばれるグレード。政府の補助金を差し引いた英国価格は、通常版で2万6160ポンド(374万円)、アドバンスで2万8660ポンド(409万円)となる。

広々ではないが仕立ての良い車内

どちらのモーターを選んでも、6.6kWまでの通常の充電器のほか、最大100kWまでのDC急速充電器にも対応する。50kWの受電容量で充電した場合、31分で80%まで充電が可能だという。長時間というわけではないが、短時間というわけでもない。

ホンダeのモーターは車両後部、高めの荷室床下に搭載されている。ボンネット内は、インバーターや関連する機器で専有されている。その結果、車内空間が少し不足気味。

ホンダe アドバンス(欧州仕様)
ホンダe アドバンス(欧州仕様)

リアシートの足元空間は広々と呼べるわけではないのに、荷室の容量は171L。大人がリアシートに座ると、股を少し開いて座ることになるだろう。フロントシートも広々というわけではない。

そのかわり、どの位置に座っても、シートはとても仕立てが良い。インテリア全体に共通する美点だ。織りの良いシートファブリックは、そのまま洋服にも使いたいと思えるほど。

ダッシュボードは、平面基調でレトロ感のあるデザイン。左右いっぱいにウッドトリムがあしらわれ、対象的に未来感のある大きなデジタルモニターが内蔵されている。

ホンダeの強みの1つとして、コネクティビティを挙げるホンダ。実際どれくらいのユーザーが活用するのかはわからないけれど。

ダッシュボード中央には、12インチのタッチモニターが2面配され、左右のモニター間で表示内容を移動させることも可能。例えば、ナビゲーションの入力時には、運転席側から助手席側のモニターへ表示を移す、といった使い方もできる。画像は、画面のエッジ付近がややぼやけている様子だった。

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