【PHEVの新SUVが欧州で登場】ボクソール(オペル)・グランドランドX

公開 : 2020.02.05 10:20

ホットハッチ級の走りを実現させた、ボクソール(オペル)初のPHEVが登場しました。2021年に日本復活も予定されているオペル。ブランド内の現行モデルとして最もパワフルなのが、この新SUVです。英国編集部がドイツで評価しました。

もくじ

ボクソール(オペル)初のPHEV
二重人格的パフォーマンス
硬めの乗り心地、ベーシックな車内
選ぶならミドルグレード
ボクソール(オペル)・グランドランドX ハイブリッド4 ウルティメイト・ナビのスペック

ボクソール(オペル)初のPHEV

text:Tom Morgan(トム・モーガン)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
2024年までにすべての乗用車ラインナップに電動化技術を投入するという、ボクソール(オペル)の中期計画の前半戦。コンパクト・ハッチバックの新しいコルサにEVのコルサ−eが登場することで、計画は一気に進むことになるだろう。

その一角をなす、グランドランドX ハイブリッド4は、ボクソール(オペル)ブランドとして初めてのプラグイン・ハイブリッド(PHEV)。2012年にアンペラというモデルも登場しているが、あちらは厳密にいえばレンジエクステンダーを搭載したEVだった。

ボクソール(オペル)・グランドランドX ハイブリッド4 ウルティメイト・ナビ(欧州仕様)
ボクソール(オペル)・グランドランドX ハイブリッド4 ウルティメイト・ナビ(欧州仕様)

搭載するバッテリーは13.2kWで、エンジンを用いず走行できる距離は56kmと充分。ボクソールによれば、およそ80%のユーザーは日常的な走行でガソリンを燃やすことはないだろう、としている。

7.2kWのウォールボックス充電器を用いれば、充電に必要な時間は2時間以内。ただし、500ポンド(7万円)の追加料金が必要だ。

加えてグランドランドX ハイブリッド4は、現在販売されている量産のボクソール(オペル)モデルの中では最も強力なクルマでもある。グループPSA由来の1.6L 4気筒ターボガソリンエンジンと電気モーターが組み合わさり、最高出力は300ps。4輪を駆動する。

0-100km/h加速は5.9秒でこなし、ホットハッチのドライバーを驚かせるのに不足のない瞬発力を持つ。英国では、装備の充実した4輪駆動のハイブリッド4 SRiナビの価格が、4万1500ポンド(593万円)から。ちなみにオペルは、2021年夏に日本市場への復活が予定されている。

二重人格的パフォーマンス

今回の試乗車は、トップグループのウルティメイト・ナビ。アドバンスド・パーキングアシストやプレミアム・オーディオ、LEDヘッドライトなどが追加され、価格は強気の4万6650ポンド(667万円)となっている。

この価格は、アウディやBMW、ボルボといったプレミアムブランドのPHEVにかなり接近した数字。価格の手頃な、前輪駆動モデルも2020年末には登場する予定だから、そちらを待っても良いかもしれない。

ボクソール(オペル)・グランドランドX ハイブリッド4 ウルティメイト・ナビ(欧州仕様)
ボクソール(オペル)・グランドランドX ハイブリッド4 ウルティメイト・ナビ(欧州仕様)

一般道で走り出せば、経済性の高さと鋭い加速という、期待通りの二重人格的パフォーマンスを実感する。標準ではエレクトリック・モードでのスタートとなり、高速道路の速度域まで静かでリラックスした走りを楽しめる。

主役として機能するのは、リアタイヤを駆動する112psのモーター。フロントタイヤを駆動する109psのモーターが動くのは必要になった時だけだ。

大部分の条件で選ばれるのはハイブリッド・モード。エンジンとモーターを必要に応じて使い分け、8速湿式クラッチを備えるオートマティックを介してタイヤを動かす。グループPSAで多く用いられている、トルクコンバーター式のATではない。

とてもスムーズなシステムで、エンジンとモーターが切り替わっても、ほとんど気付かない。ガソリンエンジンが始動しても、回転数は控えめだから、車内へは音振が伝わってこないことも美点。

前後の電気モーターと1.6Lエンジンの、3つのパワーユニットが力を合わせるスポーツ・モードと全輪駆動モードでは、鋭い直線加速を可能とする。一部の純EVが見せる暴力的なほどではないものの、エンジンの唸り声と相まって、解き放たれるパワーは潤沢だ。

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