【PHEVはどれくらいお得?】メルセデス・ベンツE 300de EQパワー(3) 長期テスト

公開 : 2020.03.29 11:50

長距離走行に最適なディーゼルエンジンに都市部に適したハイブリッドと、ステーションワゴン・ボディという、理想的な組み合わせに思えるE 300de。短距離ながらEVモードでの走行も可能です。その実力の高さを、長期テストで確認します。

積算1万11km PHEVはどれくらいお得なのか

text:Andrew Frankel(アンドリュー・フランケル)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
いま英国で手に入る、ディーゼルエンジンを搭載したPHEVとしては唯一のE 300de EQパワー。比較対象もないから、長所と短所を考えることも、さほど大変ではない。

普段使いのクルマとして、お伝えしたいことは少なくない。前回、自宅に充電器を設置した。将来的に使えるように、汎用性のある充電器を選んだ。おかげで自宅での充電コストを正確に把握できる。

メルセデス・ベンツE 300de EQパワー SEエステート(英国仕様)
メルセデス・ベンツE 300de EQパワー SEエステート(英国仕様)

自宅のあるエリアでは、10kWhの電気代がおよそ1.55ポンド(220円)。自宅付近を一般的なスピードで運転すれば、38kmほどを電気だけで走行できる。仮に同じ距離をディーゼルエンジンで走れば、2.2Lは消費する。地元のスタンドなら2.95ポンド(420円)はする。

地元付近を電気だけで走行するなら、燃料代は半分くらいになる計算だ。しかし、ハイブリッド・システムを積んだメルセデス・ベンツを得るには、同等のモデルより5000ポンド(71万円)の追加料金が必要。燃料代だけでモトを取るには、相当な距離を走らなければならない。

もちろん、ハイブリッドには税制面での優遇も用意されている。パフォーマンスの面で、歓迎すべきたくましさも得られる。

車重2140kgもあるエステートボディだが、0-100km/h加速に要する時間は6.0秒。ハイブリッドなしの同等モデルなら7.7秒を要するから、1ランク上の動力性能だといって良い。

無駄のない知的な回生ブレーキ

さらに、マニアックな部分で運転の面白さもある。このメルセデス・ベンツE 300de EQパワーは、エネルギーを回生する機会を逃すことがない、ということに気がついた。特に、通常用いているエコ・モードでの減速時。

実際にブレーキを踏んでいる間だけではなく、より賢い方法で行われている。クルマは、今どこを走行しているのかを理解しており、制限速度が低いエリアに近づいていることも事前に把握している。

メルセデス・ベンツE 300de EQパワー SEエステート(英国仕様)
メルセデス・ベンツE 300de EQパワー SEエステート(英国仕様)

そんな場面でアクセルペダルを離している状態なら、若干強めに減速が掛かり、エネルギーを回収してくれる。速めのスピードで近づいて物理的なブレーキを使わせずに、効果的に運動エネルギーを電気に変えてくれる。

急カーブやジャンクションが近い場面でも、若干減速が強くなる。常に走行状態を把握し、わずかな運動エネルギーも無駄にしない。そうでなければ、エネルギーは熱へと変わるだけ。

最初はおせっかいにも感じたが、今ではそんなことはない。モードを変更すれば、いつでも回生モードはキャンセルできる。それに急な坂を下るだけで充電量が増えていくから、ただでエネルギーを貰っているようなもの。

充電器でバッテリーに蓄えた電気だけでなく、道路からも電気を蓄えることができるということ。実際には、充電器での電気代以上の節約効果が得られる。

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