【4気筒でFRのポルシェ】ポルシェ924 英国版中古車ガイド 今ならまだ安価

公開 : 2020.05.10 10:20  更新 : 2020.12.08 11:04

ポルシェのエントリーモデル的存在だった924。安値安定で取引されてきましたが、944につられて取引価格は上昇中。トランスアクスルを採用し、ハンドリングに優れたFRのポルシェを手に入れるなら、早い方が良さそうです。

もくじ

今ならまだ安価に手に入る924
トランスアクスルの優れたハンドリング
不具合を起こしやすいポイント
専門家の意見を聞いてみる
知っておくべきこと
いくら払うべき?
英国で掘り出し物を発見

今ならまだ安価に手に入る924

text:John Evans(ジョン・エバンス)
translation:KENJI Nakajima(中嶋健治)

 
2+2のポルシェが、5000ポンド(67万円)で手に入る。クラシックモデルの価格上昇が止まらない中で、この金額で手に入るポルシェがあるとは信じがたい。

古くからの924のファンには嬉しくはない値段かもしれないが、事実ではある。ちなみに924という名前は、フォルクスワーゲンとの開発コードネームに由来する。

ポルシェ924(英国仕様)
ポルシェ924(英国仕様)

今なら124psの2.0Lエンジンを搭載し、10万kmほど走行した1984年式の標準グレードの924が、英国では5000ポンド(67万円)で買えてしまう。整備記録もしっかり残っている。

この価格は個人売買での話。使用歴や整備内容、信頼性などを、オーナーへ質問できるのがメリット。

もし興味の湧くクルマが見つかったら、試乗で水温や油圧の変化を確かめたい。サスペンションのヘタりや、エンジンオイル漏れも確認しよう。状態が悪くなければ、取引を進めて良いだろう。

気になる最近の傾向としては、兄貴分のポルシェ944の価格が上昇し始めていること。これに釣られて、状態の良い924も安いままではいられないだろう。でも、今ならまだ安価で手に入る。

英国では比較的流通量も多い。17年間、医者がオーナーだった1988年式924Sは、3850ポンド(51万円)。1983年式の2.0Lで、8万5000km走ったクルマは4500ポンド(60万円)。どちらも整備記録がしっかり残っている。

8000ポンド(108万円)ほど出せば、状態の良いクルマが選べる。1万2000ポンド(162万円)まで頑張れば、最良の924のオーナーになれるはず。

トランスアクスルの優れたハンドリング

1970年代初頭、フォルクスワーゲンとアウディは、自社の2.0Lエンジンを用いたスポーツカーの開発をポルシェに依頼した。経営支援を目的に。

その頃ポルシェは、V8エンジンをフロントに搭載した928の開発を進めていた。その経験の一部が、924へも反映している。フロントエンジン・リアドライブでも、トランスミッションをリアアスクル側に置くトランスアクスルを採用している。

ポルシェ924(英国仕様)
ポルシェ924(英国仕様)

ところがオイルショックの到来ともに、フォルクスワーゲンはスポーツカーへの興味をなくしてしまう。一度宙に浮きかけたが、ポルシェは924として発売を決定。ポルシェの経営を安定させるのに、ひと役買った。

優れた重量配分と、スポーティなハンドリングを実現した924。目を細めて見れば、フォルムには928との共通性も感じられる。

1976年の発表当初、水冷式の2.0L直列4気筒エンジンは、124psを発生。トランスミッションは、4速MTか3速ATが選べた。

市民は身近なポルシェを気に入った。美しい見た目、優れたハンドリングに製造品質、経済性を高く支持した。

1978年に5速MTがオプションで追加。1979年には170psを発揮するターボエンジンが投入された。改良を受けた176psのシリーズ2も、数は多くはないが現在も残っている。

ハンドリングを向上させた、ポルシェ924Sが発表されたのは1985年。944譲りの2.5Lエンジンをわずかに去勢し、150psとしている。1988年には160psへとパワーアップしているが、生産もその年で終了した。

生産期間中には、マティーニ・チャンピオンシップ・エディションやカレラGTといった限定モデルも登場している。だが、いま選ぶなら何より状態の良い924S。価値は今後、間違いなく上昇するだろう。

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