【進化を続けた伝説の1台】フェラーリ250テスタ・ロッサ ル・マンでの優勝 後編

公開 : 2020.05.24 20:50  更新 : 2020.12.08 11:04

神々しい存在感を放つテスタ・ロッサ

250テスタ・ロッサが仕上がると、パパラルドは2004年まで、ヒストリックカーのレースやコンクール・イベントに定期的に参加した。そして現オーナーが、そのあとを継いでいる。

シャシー番号0774のフェラーリ250テスタ・ロッサは、2019年のグッドウッド・リバイバルにも姿を表している。積極的に世界中のイベントへ、かつてのル・マン・レーサーを出展している。

フェラーリ250テスタ・ロッサ(1959年)
フェラーリ250テスタ・ロッサ(1959年)

今回の取材は、温かい快晴に恵まれた。英国バイチェスター・ヘリテイジが所有する小さなテストコースをお借りした。時折、滑走路を横切るグライダーが見える。

斜め上方に開く小さなドアを開いて、青い布張りのシートへ腰を下ろす。テスタ・ロッサの車内へ座ると、包まれ感が強い。メーターは大きく、クリア。潜水艦の中から、違った世界を見渡しているようだ。

ドライビングポジションは快適。ペダルとステアリングホイール、シフトノブは、あって欲しい位置に、正しくレイアウトされている。

スターターボダンを押す。セルモーターは少し不安を感じるほど長く回り、12気筒が一斉に爆発を始めた。何というサウンドだろうか。神々しい存在感を放つテスタ・ロッサが、気高さを自負するかのようだ。

250テスタ・ロッサは、すでにウォームアップが終わっている。1速へ入れ、短いテクニカルコースへと赤いボディを進める。エンジンの吸気弁を大きく開けられるのは、1つだけある短いストレート。

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