【本当にディーゼルは不滅?】気になる次期マツダ6 ハイブリッド攻勢、ディーゼル生き残れるか?

公開 : 2020.07.23 05:50

性能と官能 ディーゼル、大きく進化

日本では80年代から90年代前半にかけて、トヨタカローラ、スターレット、コロナ、カリーナ、クラウンランドクルーザー60、日産サニー、スカイライン、ローレル、セドリック/グロリア、テラノ、いすゞ・ジェミニ、三菱デリカバンなど、様々なディーゼル車がいた。

筆者(桃田健史)は1980年に日本で普通免許を取得しているが、通っていた神奈川県横浜市内の自動車教習所の教習車は、コラムシフトのセドリック・ディーゼルだった。

当時のディーゼルはエンジンの振動が大きく、また走りの楽しさといった面があまり強くなかった。

この教習車にはエンジン回転数を示すタコメーターがなく、各教官は「アクセルを踏んでいってエンジンの音がうるさくなったら、シフトアップしなさい」と指導したいた。

その33年後、広島県三次市のマツダテストコースで、スカイアクティブD搭載の旧アテンザの外装をしたテスト車両を乗り、ディーゼル新時代の幕開けを感じた。

その数か月前、ドイツのマツダ研究開発拠点で、スカイアクティブ前のアテンザディーゼルを借り、1週間ドイツ各地を巡っており、スカイアクティブDの斬新さが、しっかりとわかった。

ディーゼル、生き残っていくためには

マツダは中長期技術戦略で、スカイアクティブD(ディーゼル)のさらなる改良、ロータリーエンジンを使ったEVレンジエクステンダー、さらに次期マツダ6からの直列6気筒エンジンの市場投入を明らかにしている。

常日頃、マツダが「仕向け地によってパワートレインを使い分ける」という。スカイアクティブDは今後も日本で高い需要が期待されるだろう。

欧州CO2規制にディーゼルをマッチさせようとすると、ディーゼルプラグインハイブリッド車という発想になる。
欧州CO2規制にディーゼルをマッチさせようとすると、ディーゼルプラグインハイブリッド車という発想になる。    マツダ

欧州メーカー各社はスカイアクティブDについて「燃焼に対する基本的な考え方が違うことで、補機類の低コスト化を実現しており、特許の含めてわれわれが同様の対応をすることは難しいのではないか」という見解を示す。

補機類のコストを度外視し、欧州CO2規制にディーゼルをマッチさせようとすると、メルセデス・ベンツのようなディーゼルプラグインハイブリッド車という発想になる。

今後、量産効果によって、こうした取り合わせが広がることも考えるが、マツダスカイアクティブDのコスト面での強みが当面続くだろう。

ガソリン車や、ガソリン車ハイブリッドとは燃焼の考えが根本的に違う、ディーゼル車。

その利便性と走りの楽しさを、マツダのみならず、各メーカーのさらなる研究開発によって、ユーザーはこれからも味わい続けることができるはずだ。

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