【ボルボ製ワゴンの世界観に合う】ボルボV90 B5へ試乗 フェイスリフト マイルドHV

公開 : 2020.11.09 10:20

スウェーデン生まれのラグジュアリーなステーションワゴン、ボルボV90。フェイスリフトに合わせ、ガソリンエンジンがマイルド・ハイブリッド化されました。実用性の高さや洗練されたた質感を英国編集部は評価しています。

もくじ

ボルボを支えてきたステーションワゴン
ガソリンエンジンをマイルド・ハイブリッド化
乗り心地もエンジンも、とても滑らか
スウェーデン製ステーションワゴンの魅力
ボルボV90 B5 インスクリプション(英国仕様)のスペック

ボルボを支えてきたステーションワゴン

text:James Attwood(ジェームス・アトウッド)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
ボルボといえば、実用的で広い車内の、スタイリッシュなステーションワゴン。そうイメージする読者は多いだろう。1990年代に英国ツーリングカー選手権、BTCCを戦った850は、今も根強い人気がある。

しかし、ステーションワゴンがブランドの牽引役を果たす時代は終わったらしい。いまボルボの好調を支えているのは、大中小それぞれのボディサイズが用意された、SUVになっている。

ボルボV90 B5 インスクリプション(英国仕様)
ボルボV90 B5 インスクリプション(英国仕様)

電動化にも積極的なボルボ。リチャージという名称で、プラグイン・ハイブリッドや純EVの導入も、順調に進められている。

そんな中で、ボルボV90がフェイスリフトを受けた。伝統的にボルボの売り上げを担ってきた、大きなステーションワゴンだ。2020年の今では、過去の栄光的なモデルに感じられなくもない。

それでもボルボは、ステーションワゴンにも可能性が残っていると信じている。筆者としてはうれしい。

現行のボルボV90は、2016年にデビュー。大型SUVのXC90や、4ドアサルーンのS90などと同じ、SPAアーキテクチャを基礎骨格としている。

BMW 5シリーズ・ツーリングなど、ドイツ製ステーションワゴンにかわる、プレミアムな選択肢として選ばれてきたV90。モデル中期のフェイスリフトで、周囲と歩調を合わせるのは当然だろう。

ルックスの変更点は、フロントバンパー下部やフォグライト周り、リアスポイラーなど。LEDのテールライトも、新しいデザインで点灯する。全体的に控えめな変更だが、巧みに上品さを高めている。

ガソリンエンジンをマイルド・ハイブリッド化

V90の全長は4936mmもあるから、車内は広々。スカンジナビアン・デザインが心地いい。

ダッシュボードのレイアウトは知的に整えられ、ボルボがセンサスと呼ぶ、インフォテインメント・システム用の縦長9.0インチモニターが中心を飾る。

ボルボV90 B5 インスクリプション(英国仕様)
ボルボV90 B5 インスクリプション(英国仕様)

以前から快適性に優れていた車内だが、アップデートの内容は外観同様に控えめ。内装トリムなどの選択肢が追加された程度だ。

USB-Cポートや、アップグレードされたバウワース&ウィルキンス社製のサウンドシステムも備わる。ボルボこだわりの、ジャズクラブのような音響空間を楽しめる。微粒子も捉えることが可能なキャビンフィルターを備える、空気清浄機も搭載する。

ステーションワゴンとして大切な荷室は、従来どおり大きい。リアシートを起こした状態で容量は560Lあり、折りたためば1526Lへと拡大する。荷物の積み降ろしも容易だ。

フェイスリフトとして一番大きな変化は、パワートレインのラインナップ。ガソリン・ターボエンジンを搭載していたT4とT5、T6というグレードは、マイルド・ハイブリッド化され、B4とB5、B6へと改められた。

ややこしいが、ディーゼル・ターボエンジン版もマイルドハイブリッドでB4とB5という名称が付いている。ガソリンエンジンを積むプラグイン・ハイブリッド版は、T6リチャージのままだ。

クロスオーバーのV90クロスカントリーにも、マイルド・ハイブリッドが採用された。モデルとしては、初めてだという。