【遊んで楽しい】新型Nワン 「MT」設定 意外に多いライバル5選

公開 : 2021.01.30 10:45  更新 : 2021.10.13 12:05

ライバルと比較すると……

筆頭ライバルとなるのは、やはりスズキアルトワークスだろう。

Nワンと同じく660ccの3気筒ターボエンジンを搭載し64psを発生。Nワンを100kg下まわる740kgという軽さもアルトワークスの大きな魅力。スポーツカーとして考えた場合、100kgの差は決して小さくない。走りのポテンシャルはかなりのものだ。

スズキ・アルトワークス
スズキ・アルトワークス

そして、とどめを刺すのが価格である。153万7800円からと、Nワンの「RS」より比べて45万円以上安く、車両代は4分の3ほど。その価格にはレカロのシートまで含まれているのだから恐れ入る。

5速しかないとか、安全性が低いとか、アルトワークスについてNワンと比べて劣っている要素をみつけようと思えばないわけではない。

しかし、この安さを見てしまうと、アルトワークスでもいいかなと思ってしまう自分がいる。アルトワークスの走りも、本当に楽しいのだから。

スイフト・スポーツ

アルトワークスついでに周りを見てみると、その兄貴分だって視界に入ってくる。スイスポ(スイフト・スポーツ)である。

Nワンからみるとクラスもエンジンもすべて「上」なのだから、値段は全然違うはず……。と思いきや、なんと201万7400円から(オススメはしないが先進安全機能を省いた仕様だと184万4400円から選べる)。誤差といえるほどわずかに高いだけじゃないか。

スズキ・スイフト・スポーツ
スズキ・スイフト・スポーツ

見間違いか? そうじゃない。じゃあ価格のつけ間違いか? きっとそうに違いない(ということにしておこう)。

これは心が揺らぐ。あのエキサイティングな走りが、この値段で手が届くなんて……。

意外に選択肢は多い……

あれ、スイスポが買えるってことは、もしかするとマツダ2はもっと安い?

マツダ2にはモータースポーツ参加用のベース車両である「15MB」というグレードが用意されていて、トランスミッションは6MT。普通のマツダ2のエンジンはレギュラーガソリン仕様(圧縮比12.0)だけど、15MB用はチューニングを受けていて圧縮比を14.0に高めたハイオク仕様の116ps。

マツダ2 15MB
マツダ2 15MB    マツダ

トランスミッションのギア比自体は1~3速が通常モデルと同じだけど、ファイナルが約7%低いからクロスレシオとなっている。

一方、4~6速はほかのグレードとトータルでのレシオが同等になるよう調整。

けっこう手が込んでいる。

室内の仕立てはレンタカーみたいにシンプルでシート表皮もベーシック・グレードと同じ、エアコンもオートではなくマニュアルでタイヤも交換を前提に15インチだけど、MTを隋の髄まで味わうクルマ選びならこんなのも悪くない。価格は165万円。かなり控えめにいって安い……。

記事に関わった人々

  • 工藤貴宏

    Takahiro Kudo

    1976年生まれ。保育園に入る頃にはクルマが好きで、小学生で自動車雑誌を読み始める。大学の時のアルバイトをきっかけに自動車雑誌編集者となり、気が付けばフリーランスの自動車ライターに。はじめて買ったクルマはS13型のシルビア、もちろんターボでMT。妻に内緒でスポーツカーを購入する前科2犯。やっぱりバレてそのたびに反省するものの、反省が長く続かないのが悩み。

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