【僕らに道は必要ない】最高のオフローダー 10選 あらゆる路面を制するクルマたち

公開 : 2021.07.06 06:25

野を越え山を越え、谷を渡り河を渡る。道なき道をどこまでも。愛すべきオフロード車を10台ご紹介します。

ひと括りにはできない奥深さ

text:AUTOCAR UK編集部
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)

「最高」のオフロードカーを決めるのは、ちょっとした愚行だ(でも、ご覧の通り、記者はその試みをやめていない)。ブレークオーバーアングル、サスペンションのストローク量、渡河水深、コストなど、比較のための基本的なパラメータを突き止めたとしても、結局の問題は環境にあるからだ。

こうした車両の中には、岩だらけの斜面を這い上がるように設計されたものがある。また、でこぼこ路面を猛烈なスピードで走り抜けることを想定したものや、滑りやすい路面を着実に進み続ける驚異的なトラクションを持つもの、そして砂漠サバイバルのスペシャリストもある。いずれもオフローダーと呼ばれるもので、それぞれに得意分野がある。

道は彼らが通った後にできる。
道は彼らが通った後にできる。

いずれにしても、AUTOCARでは、どこにでも行ける代表的な4輪駆動車を、独自の基準で紹介する。

1. ランドローバーディフェンダー

10年以上にわたる前置きを経て、ランドローバーは2019年にようやく、待望のディフェンダーの後続モデルを披露し、2020年に発売した。

ラダーフレーム構造からモノコック構造に変更したことや、それ以外にも多くの理由から、この新型ディフェンダーは直接の後継というよりは代替モデルであり、その結果、泥道や岩場、水場、傾斜地など、先代と同じように走れないのではないかと危惧する声もあった。

ランドローバー・ディフェンダー
ランドローバー・ディフェンダー

しかし、新型ディフェンダーは、そのようなことをほとんどすべて行うことができる。アプローチアングルとデパーチャーアングルは約40度、ハイトアジャスタブル・エアサスペンションにより最大291mmのグランドクリアランスを確保しており、適切な要素をすべて備えている。

しかし、トランスミッションのモード選択、前進力の維持、轍の中でのラインの維持など、ドライバーの負担を軽減する数々のシステムが印象的だ。

パワートレインには、4気筒と6気筒のディーゼルエンジン、4気筒と6気筒のガソリンエンジンがあり、プラグイン・ハイブリッドと高性能仕様のV8バージョンも間もなく発売される。

AUTOCARが選んだのはD250ディーゼルで、有用なトルクと適度な燃費、運転のしやすさ、洗練性を兼ね備えており、他モデルほどコストをかける必要もない。

このクルマの4WD性能は疑う余地もなく、オフロードでの身のこなしを見ると、オフロードが好きではない人のために作られたクルマのように思える。しかし、それに加えて舗装路での乗り心地やハンドリングの良さが加わって、ライバルを圧倒している。「最高の4WD」は、全く新しい命を与えられたのだ。

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