【僕らに道は必要ない】最高のオフローダー 10選 あらゆる路面を制するクルマたち

公開 : 2021.07.06 06:25

8. スズキジムニー

スズキはジムニーを、世界で唯一の軽量で本格的なオフローダーとして販売している。車重は1100kg強だが、ラダーフレームのシャシーにリジッドアクスルのサスペンションとローレシオのトランスミッションを採用している。

AUTOCARはランドクルーザーとのツインテストを実施したことがあるが、ジムニーはオフロードでも威力を発揮することが証明された。実際、オーバーハングは小さく、アプローチアングル、ブレークオーバーアングル、デパーチャーアングルのすべてがラングラーのそれを上回っている。これはかなりのものだ。

スズキ・ジムニー
スズキ・ジムニー

自然吸気の1.5Lガソリンエンジンは経済的ではなく、トランクは狭く、快適性も高いわけではない。しかし、この小柄なボディとなんとも愛嬌のあるルックスには、どうしようもなく心が惹かれてしまう。

スズキの英国法人は、ジムニーを2020年に販売中止にした。これは排出ガス規制の強化に対応できなかったためだが、最近、2人乗りの商用車仕様として再導入が決定した。

9. いすゞDマックスAT35

「AT」とはアークティック・トラックの略で、アイスランドに拠点を置く高性能オフローダー開発のスペシャリストであるアークティック・トラック社のことを指す。同社は、さまざまなオフローダーを北極・南極をはじめとする地球上のほとんどの場所に行けるように改造する。

いすゞDマックスは元来、ピックアップトラックの中でも特に頑丈で高性能なモデルだが、アークティック・トラックのオフロード専用タイヤ、125mmの車高アップ、サスペンションのアップグレード(ストローク量の増加)により、その真価が発揮される。

いすゞDマックスAT35
いすゞDマックスAT35

しかし、これは非常に特殊なオフローダーであることを忘れてはならない。走らせるのは安くても、買うのは決して安くはなく、その驚異的な能力の代償として乗り心地が犠牲になっているのだ。

なお、アークティック・トラック社は、日産ナバラやトヨタハイラックスの「AT」モデルも手掛けている

10. アリエル・ノマド

世界ラリー選手権仕様の車高調を、1トンあたり355psのパワーウェイトレシオを誇るミドシップ車に搭載。サマセット州に本拠地を置くアリエルが破壊的な速さとレスポンスの良さを誇るアトムに次ぐセカンドカーとして開発したのが、このノマドである。

ノブ付きタイヤ、アトムよりも強化されたダブルウィッシュボーン・サスペンション、そしてオーリンズ製の素晴らしいダンパー(残念ながら追加料金が必要だが、その価値は十分にある)を採用している。

アリエル・ノマド
アリエル・ノマド

ダンパーにはデュアルレートのスプリングが使用されており、走行シーンに応じた柔軟なコントロール性を発揮する。一方で、ステアリングはアシストなしで、ブレーキのバイアスも変更できる。つまり、ノマドは荒れた土地を超音速で走破するが、その核心は素晴らしいドライバーズカーであることに変わりはないのだ。

もちろん、恐ろしく非実用的で、空想の産物とも言える。後輪駆動のみで、熱心なオフロード愛好家が住む世界ではあまり実用的ではないため、このリストでは最下位に甘んじている。しかし、AUTOCARはノマドが存在すること自体に敬意を表したい。ちなみに、ウィンチ付きのモデルもあるのだ。

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