【小さくても楽しい】最高のホットハッチ 10選 コンパクトな車体にスポーツカー並の性能

公開 : 2021.10.16 06:05

8. ヒュンダイi30 N

韓国の自動車メーカーであるヒュンダイは、パフォーマンスラインナップである「N」シリーズ初のモデル、i30 Nに対し、中途半端な妥協を許さなかった。このクルマは、元BMW M部門のエンジニアリング最高責任者であるアルバート・ビアマンを採用し、膨大な研究開発資源を注ぎ込んで作られたものだ。

そして、1つや2つの留意すべき点はあるものの、その苦労は決して無駄ではなかったと言えるだろう。i30 Nは、このセグメントでの経験が浅いメーカーとは思えないほど、驚くべき硬派な気質と真のパフォーマンスを備えている。ステアリングの重さ、パワーデリバリー、ダンピングの硬さなど、実に古風な味わいがある。

8. ヒュンダイi30 N
8. ヒュンダイi30 N

どちらかといえば、ハードコアなチューニングをやりすぎたようで、硬くてアグレッシブなサスペンション、ステアリング、ドライブトレインのモードにはスキがなく、少々難儀なクルマになっている。

しかし、徹底したグリップ力よりも現実的な操作性を重視して設定されたこのi30 Nは、複雑でバランスのとれた、純粋なドライバーズカーである。

9. ミニ・クラブマンJCW

BMW M135iとまったく同じプラットフォームを採用し、同じエンジン、トランスミッション、4輪駆動システムを搭載したミニ・クラブマン・ジョン・クーパー・ワークスは、同ブランドにとって画期的なパフォーマンスカーだ。それまでに300ps以上のパワーを有するミニはなかったし、このクルマの速さ、ハンドリングのスマートさ、日常的な使い勝手に匹敵するものもなかった。

他のミニと同様に、クラブマンJCWは車高が低く道路に近いため、魅力的でスポーティなドライビングポジションを実現しており、他のミニに対してアドバンテージを持っている。また、コーナリングはフラットで安定しており、乗り心地もしっかりとしているが、長年にわたってミニが誇ってきた「ゴーカート」のような感覚はない。

9. ミニ・クラブマンJCW
9. ミニ・クラブマンJCW

後部座席には大人が座るのに十分なスペースがあり、トランクも広いため、他のハッチバックと同等の実用性を備えているが、ブランドの真価を感じさせる魅力的なハンドリングも持ち合わせている。最上位モデルのJCWは、ミニがこれまでに作ってきたパフォーマンスカーの中でも完成度の高いモデルとなっている。

10. スコダ・オクタヴィアvRS

スコダ・オクタヴィアのパフォーマンスモデルであるvRSは、日常の運転に実用性を求めながら刺激的な走りも捨てがたいと考える、一定の年齢層のドライバーたちの要求に応えてきた。

このクルマは、手頃な価格のドライバーズカーとして、その多様性を発揮している。最高出力245psの2.0Lターボガソリンエンジンと最高出力200psの2.0Lディーゼルエンジンの2種類があり、前者には3ペダルとマニュアル・トランスミッションが、後者には4輪駆動が用意されている。

10. スコダ・オクタヴィアvRS
10. スコダ・オクタヴィアvRS

また、ボディタイプは5ドアのハッチバックとワゴンの2種類を設定。さらに、1.4Lのプラグイン・ハイブリッド車も選択可能で、短距離走行が多く税金を節約したいユーザーにはおすすめだ。

ハイブリッド車は、ドライバーにとってはちょっと疎外感のあるモデルだが、マニュアル装備のターボガソリン車は、家族にふさわしいしなやかな乗り心地と広さ、そして興奮が冷めないだけのパフォーマンスとハンドリングを兼ね備えている。一方、4輪駆動のディーゼル車は、トラクションや日常の使い勝手がよく、経済性や航続距離の向上も期待できる。

通勤でも、家族でのドライブでも、気軽に使えるホットなハッチバックを探しているなら、オクタヴィアvRSは最適なモデルといえるかもしれない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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