グーグルでクルマは変わる? ボルボが導入、アンドロイド・オートモーティブOSの車載システム

公開 : 2022.01.04 20:43

新しい外観/内装 どこに注目?

フロントではグリルとバンパーが水平基調を強め、リアはバンパー下部の造形が違い、テールパイプは隠された。

インスクリプションでは、19インチとなるホイールのデザインも変わった。

ボルボXC60 B5 AWDインスクリプション(2022年モデル:プラチナグレーメタリック)
ボルボXC60 B5 AWDインスクリプション(2022年モデル:プラチナグレーメタリック)    宮澤佳久

インテリアはオーバーヘッドコンソールがタッチスイッチに変わったが、多くの人はそれよりも、メーターやセンターディスプレイの表示が一新したことに気づくだろう。

メーターはセンターに大きく地図などを映し出すことが可能になり、縦長のセンターディスプレイは地図がGoogleマップそのものに。

アプリの表示はスマートフォンを思わせるもので、機能選択の画面も変わった。

同じスウェーデン生まれのSpotifyなど、オーディオのコンテンツが増えたこともありがたい。

自宅からクルマまでシームレスに

音声操作は英語で経路検索やエアコン操作などを試したが、問題なく応答した。スマートフォンのGoogleマップと同じ感覚で使える。

走りについては、市街地での試乗だったこともあり、パワートレインのしつけの良さを実感した。

音声認識は現時点では英語のみ。2022年第1四半期に日本語対応を予定。Googleアシスタントを使っていて、スマート家電を導入しているユーザーなら、帰宅前にエアコンをつけたり、家の照明をON・OFFすることもできる。
音声認識は現時点では英語のみ。2022年第1四半期に日本語対応を予定。Googleアシスタントを使っていて、スマート家電を導入しているユーザーなら、帰宅前にエアコンをつけたり、家の照明をON・OFFすることもできる。    宮澤佳久

2L直列4気筒ターボエンジンとモーターのどちらも強烈な主張をせず、8速ATを介して約1.9tのボディをスムーズかつスピーディに加速させる。

オプションのエアサスペンションを装備していたこともあって、235/55R19という太い大径タイヤを履きながら乗り心地はまろやかで、ボルボらしい穏やかな時間を過ごせた。まったり移動するならこのクラスのSUVで最良だろう。

ダイヤルからディスプレイ操作に変わったドライブモードの切り替えは、マイルドハイブリッドではコンフォートとオフロードの2モードになり、サスペンションなどは個別に設定する方式になったが、インスクリプションを選ぶようなユーザーなら、煩わしくなくて良いと思うかもしれない。

インポーターはGoogleのシステム導入について、クルマに乗っていない時間のほうが長いので、家で使うシステムに統一したと説明した。

事務所でAmazon Echoを活用しつつ、さまざまな車載インフォテインメントシステムを試した自分も、餅は餅屋に任せるべきと感じていたので、ボルボの決断に納得している。

XC60 B5 AWDインスクリプション スペック

ボルボXC60 B5 AWDインスクリプション(2022年モデル)

価格:749万円
全長:4710mm
全幅:1900mm
全高:1660mm
最高速度:-
0-100km/h加速:-
燃費:12.1km/L(WLTCモード)
CO2排出量:192g/km
車両重量:1890kg(エアサス搭載車:1900kg)
パワートレイン:1968cc直4ターボ+モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力(エンジン):250ps/5400-5700rpm
最大トルク(エンジン):35.7kg-m/1800-4800rpm
最高出力(モーター):13.6ps/3000rpm
最大トルク(モーター):4.1kg-m/2250rpm
ギアボックス:8速オートマティック
最低地上高:215mm(エアサス搭載車:210mm)

ボルボXC60 B5 AWDインスクリプション(内装色:パーフォレーテッド・ファインナッパレザー ブロンド・チャコール/ブロンド)
ボルボXC60 B5 AWDインスクリプション(内装色:パーフォレーテッド・ファインナッパレザー ブロンド・チャコール/ブロンド)    宮澤佳久

記事に関わった人々

  • 執筆

    森口将之

    Masayuki Moriguchi

    1962年生まれ。早稲田大学卒業後、自動車雑誌編集部を経てフリーランスジャーナリストとして独立。フランス車、スモールカー、SUVなどを得意とするが、ヒストリックカーから近未来の自動運転車まで幅広い分野を手がける。自動車のみならず道路、公共交通、まちづくりも積極的に取材しMaaSにも精通。著書に「パリ流環境社会への挑戦」(鹿島出版会)「MaaSで地方が変わる」(学芸出版社)など。
  • 撮影

    宮澤佳久

    Yoshihisa Miyazawa

    1963年生まれ。日大芸術学部写真学科を卒業後、スタジオ、個人写真家の助手を経て、1989年に独立。人物撮影を中心に、雑誌/広告/カタログ/ウェブ媒体などで撮影。大のクルマ好きでありながら、仕事柄、荷物が多く積める実用車ばかり乗り継いできた。遅咲きデビューの自動車専門誌。多様な被写体を撮ってきた経験を活かしつつ、老体に鞭を打ち日々奮闘中。
  • 編集

    徳永徹

    Tetsu Tokunaga

    1975年生まれ。2013年にCLASSIC & SPORTS CAR日本版創刊号の製作に関わったあと、AUTOCAR JAPAN編集部に加わる。クルマ遊びは、新車購入よりも、格安中古車を手に入れ、パテ盛り、コンパウンド磨きで仕上げるのがモットー。ただし不器用。

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