新型ケーニグセグ・ジェメラ 2300psの5.0L V8ハイブリッド搭載 4人乗りハイパーカー

公開 : 2023.07.12 06:45

ケーニグセグは新型ジェメラの最終的な量産仕様を公開しました。2種類のパワートレインが用意され、5.0L V8ツインターボのハイブリッドでは驚異的なパワーウェイトレシオを実現。2.0L 3気筒も用意されています。

V8か、3気筒か 2種類のハイブリッド

ケーニグセグは、1メガワット(1360ps)以上のパワーを発生するという4人乗りの新型ハイパーカー、ジェメラの仕様詳細を発表した。これまでの発表とは大きく異なる内容となっている。

ジェメラには2種類のハイブリッド・パワートレインが用意され、それぞれに最高出力800psと最大トルク127kg-mを発生するラジアルフラックス電気モーターが搭載される。

ケーニグセグ・ジェメラ
ケーニグセグ・ジェメラ    ケーニグセグ

その高い出力密度から「ダークマター」と呼ばれるこのモーターは、ケーニグセグのクラッチレス・フライホイールレスの9速トランスミッションと組み合わされる。この組み合わせにより、以前検討されていたダイレクトドライブシステムに比べてパワートレイン全体のサイズと重量を軽減することに成功したという。

そして、電気モーターとトランスミッションを新開発したことで、ジェスコの5.0L V8ツインターボを移植することが可能になった。

エグゾーストシステムはリアエンジン上部に移設され、V8(HV8と呼ばれる)の最高出力はジェスコの1600psから1500psに若干低下した。これに800psのモーターを組み合わせることで、合計出力2300psと最大トルク280kg1-mを四輪に送ることができる。これが1つ目のハイブリッド・パワートレインだ。

ツインターボの2.0L直列3気筒ガソリンエンジンを搭載する従来のパワートレインでは、約1700psを発生すると言われていた。

ケーニグセグが「タイニー・フレンドリー・ジャイアント(小さな優しい巨人)」と呼ぶ2.0L 3気筒エンジンは、現在もジェメラに設定されている。しかし、電気モーターを3基から1基に変更したことで、合計出力は当初の計画より約300ps低下し、1400psとなった。それでも2.0Lのジェメラは、市販のハイブリッド車の中で最もパワフルな1台となる。

V8と3気筒、どちらのハイブリッド・パワートレインも14kWhのバッテリーを使用し、トルクベクタリング機能によってアジリティと高速走行時の安定性を高めている。

4人乗りグランドツアラー 収納も確保

ケーニグセグ創業者のクリスチャン・フォン・ケーニグセグ氏は、次のように述べている。

「ジェメラHV8は、1kgあたり1.11psという驚異的なパワーを持つ、地球上で最もパワフルでエクストリームな市販車であるだけでなく、これまでに作られた中で最も実用的でユーザーフレンドリーなスポーツカーでもあります」

ケーニグセグ・ジェメラ
ケーニグセグ・ジェメラ    ケーニグセグ

「その驚くべきレスポンス、ハンドリング、エンジンサウンド、歯切れの良いトランスミッション、広々とした室内空間、そして四輪駆動システムが組み合わさり、かつてない類まれなドライビング・エクスペリエンスを生み出し、サーキットや直線での数々のパフォーマンス記録を打ち立てる用意があります」

ケーニグセグはこれまで2シーターのハイパーカーしか製造してこなかった。新型ジェメラは4つのシートと約200Lの収納スペースを特徴とし、実用性では小型ハッチバックに匹敵する。

ジェメラはケーニグセグの新しいグリペン・アトリエ工場で2024年から生産開始し、2025年初頭に納車が開始される。生産予定台数はわずか300台とされている。

価格はまだ正式に発表されていないが、ジェメラに投じられた技術と限定的な生産台数を考えると、100万ポンド(約1億8000万円)の大台を超えることはほぼ確実だろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    英国編集部ビジネス担当記者。英ウィンチェスター大学で歴史を学び、20世紀の欧州におけるモビリティを専門に研究していた。2022年にAUTOCARに参加。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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