徹底解説

2015.03.20

マツダ・ロードスター

1989年2月に初代NA型がシカゴ・オートショーでデビューし、その年の9月にユーノス・ロードスターとして販売が開始されて以来、今年でデビュー26周年を迎えるマツダのブランド・アイコンとも言えるロードスター、海外ではMX-5の名で知られる2シーター・オープン・スポーツが遂に4代目となった。今年2015年の現在までに全世界で953,231台を販売したライトウエイト・スポーツの代表とも言えるロードスターだが、今回のフル・モデルチェンジでは、”人馬一体” と “Lots of Fun” という基本的なコンセプトは変わらないまま、SkyActive技術とデザイン・テーマである鼓動といった新世代のマツダのニュー・テクノロジーを基軸としつつ、新たに “感(かん)” をキーワードに加え、初代、2代目、3代目の延長線上ではない、新たなモデルとして徹底した開発を行ったのが特徴と言える。

この “感(かん)” とは、次にあげる3つの価値の実現にあるという。まず最初が、誰もが一瞬で心ときめくデザイン。次に、誰もが夢中になるドライビング体験、そして3つめが、誰もが開放的でリフレッシュできる気持ち良さだ。これを言い換えるのであれば、”軽快感”、”手の内・意のまま感”、”開放感” となる。

新しいロードスターに新たに与えられたコンセプトは、「人生を楽しもう ー “Joy of the Moment, Joy of Life”」である。

エクステリア



最初の “感(かん)” である、誰もが一瞬で心ときめくデザイン、というコンセプトがデザインに一貫しているテーマだ。基本のプロポーションは必然的に決定したという。最低限のトランク・スペース、具体的にはキャリーオンバッグが2個収納できるスペースを確保した上で前後のオーバーハングをとことんまで切り詰める。ドライバーは前後の中心に位置し、ウエスト・ラインはドライバーのショルダーを保護する最低限のラインを確保する。これをそのまま素直に整形すると、4代目ロードスターの基本フォルムが自ずと決まったのだという。更には、フロントとリアのコーナーを強く絞り込んだのも特徴だ。

フロント・ビューで特徴的なのは、LEDヘッドランプだろう。これは、パーツ単体としては高価なものなのだが、フロントのオーバーハングを最小限にするためには是非とも外すことのできなかったものだという。しかも、このヘッドランプは、どの角度からみてもクルマと目が合うような効果があり、ロードスターに豊かな表情を加えるのに役だっている。

鼓動デザインの特徴のひとつであったサイドのスカルプチャーは、ドア自体の上下長が短く、しかも湾曲しているために、敢えて必要なかったという。サイドビューでは、ドライバーをよりクルマの中心にポジショニングするという観点から、先代モデルと比べてAピラーが57mm、カウルが77mm後退している。

リア・スタイルもフロント同様に強く絞り込んだデザインとなっている。その結果、リアのブレーキ・ランプの位置は、保安基準ぎりぎりまで内側に配置されることになる。

デザイン的に面白いのは、ボディの外板色と同じ塗色が、ドアの内側上部にも使われていることだ。これは、窓を開けていることがデフォルトと考えたオープン・モデルのデザインを考えた時に、エクステリアとインテリアを独立した別々のものと考えるのではなく、連続したセクションとして考えた結果だという。

ボディ・サイズは、全長3915mm、全幅1735mm、全高1235mmというサイズ。全長はいままでのどのロードスターよりも短く、逆に全幅は最も広い。ホイールベースは先代NC型よりも20mmほど短くなった。オーバーハングは、フロントがNC型に対して45mm、リアが40mmも短くなっている。