[アバルト70年の歩み]特別コンテンツ

リチウムイオンバッテリー 製造過程を実際に体験 基本構造は市販EV同等

2019.10.12

100字サマリー

EVの発展にともない、搭載されるリチウムイオンバッテリーの技術もどんどん進化しています。今回われわれは英国におけるバッテリー生産拠点を訪ね、小さなバッテリーセル作りに参加しました。小さくてもその基本構造は市販EVのものと変わりません。

もくじ

英国のバッテリー生産工場を訪問
アノードを作る
レイヤーを組み合わせてセルを構成
セルの整形および仕上げ

英国のバッテリー生産工場を訪問

こんな機会はめったにない。今回われわれはEV用のリチウムイオン・バッテリーセルを自らの手で作る機会を与えられた。原材料は可燃性であり、普段は中を見ることもできないだろう。それに加え、英国でEVバッテリー研究の最先端を行く研究者に話を聞くこともできるのだ。

英国でバッテリーを素材から生産している拠点は2か所しかない。そしてそのうちの1つはウォーウィック・マニュファクチャリング・グループのプロトタイプ生産工場だ。今日のメンターはデイビッド・グリーンウッドだ。彼はバッテリー内部での電子やリチウムイオンの複雑な動きに精通している。今日はクランクシャフトにバルブ、ベアリングなどのことを忘れ、アノードとカソード、それにセパレーターやLiPF6電解液のことを考えよう。

グリーンウッド教授(左)
グリーンウッド教授(左)

われわれの任務は、WMGの設備を使って3.5Vの50mmx70mmのクレジットカードほどの大きさのセルを作ることだ。日産リーフやジャガーIペースなどの市販車では、これらの小さなセルを組み合わせてモジュール化し、さらにそれらをつなぎ合わせてバッテリーとするのである。

内部の部品や設計はより大型のセルと同様で、リーフやテスラなどに使われているものと変わらない。テスラの18650ものセルは形こそ違うかもしれないが、そのコンポーネンツは同じなのである。

そのプロセスは大きく4つに分けることができる。まずはアノード、次にカソードを作り、パウチに封入した後にリチウムを含む電解液を加えるのだ。しかしこれを細分化すると11の工程を経る必要がある。今回のセッションは2時間程度を要するが、テスラのギガファクトリーなどでは1秒間に20セルもの生産が可能だ。さてグリーンのグローブをはめ、白衣を着て始めよう。

 
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