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【シトロエン=ふわふわ】イメージの正体は 伊デザインとハイドロ技術の融合 BXを振り返る

2019.12.14

100字サマリー

シトロエンの乗り心地=ふわふわ。ハイドロニューマティック・サスペンション、いわゆる「ハイドロ」が理由です。仕組みに触れつつ、BXを振り返ります。構造を追うとエポックメイキングであると感じます。

もくじ

時代を超越したハイドロのアシ
デザインの血縁はスーパーカー
埋もれないシトロエンの個性

時代を超越したハイドロのアシ

text:Takuo Yoshida(吉田拓生)
photo:Koichi Shinohara(篠原晃一)

風のない鏡のような湖面に静かにボートをこぎ出した瞬間の軽く滑空するような感覚。

シトロエンのハイドロニューマティック・サスペンション、いわゆる「ハイドロ」を経験したことがない人に、この驚きを的確に伝えることは難しい。

1982年のパリサロンでデビューしたシトロエンBX。初期型のスタイルは特にシンプルで、70年代を引きずっているのかヘッドレストもない。
1982年のパリサロンでデビューしたシトロエンBX。初期型のスタイルは特にシンプルで、70年代を引きずっているのかヘッドレストもない。

だがおおよそ、クルマ世界では他に似るものがない感触なのである。

近年の自動車のサスペンションは非常に複雑になっている。バネレートは当たり前のようにプログレッシブ(累進的に変化するもの)になっているし、ダンパーも様々な方式で減衰が変化する。

走行モードでCOMFORTを選べばゆったりとした乗り心地が享受できるが、その裏では走行性能全体を統括する電子制御が光の速さでうごめいているのだ。

そんな21世紀的なシステムと、シトロエンが64年前にDSで世に問うたハイドロを比べた場合、こと懐の深い乗り心地に関してはシトロエンに分がある。

複雑怪奇な現代の自動車作りのルールを考えれば、単純比較することはできないが、シトロエンの先進性に驚くほかないのも事実なのである。

金属スプリングの代わりに油圧とガス圧で車高を支えるハイドロ。

ブランドのあり方まで左右するようなこのシステムの正体を、今現在、最も手短に味わえる1台があるとすれば、それはBXではないだろうか。

 
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