EVチューニングの幕開け ヒョンデN日本導入

公開 : 2024.01.12 15:10

・ヒョンデのハイパフォーマンスモデルたちがいよいよ上陸
・カーボンにアルカンターラ 魅力十分なパーツの数々
・オートサロンではEVのドリフトデモ走行も予定 チューニングEV時代が幕を開ける

ハイパフォーマンスのヒョンデが上陸

ウェッジが効いたデザインのEV、アイオニック5が2022-2023 インポートカー・オブ・ザ・イヤーを獲得した韓国のヒョンデ。進取の気性に富んだ彼らは今回の東京オートサロン2024(TAS2024)において、自身の高性能ブランド、ヒョンデNの日本市場導入を発表した。

ヒョンデNはWRCやツーリングカーレースなどのモータースポーツ活動、技術開発をルーツとする高性能ブランドで、その第一弾としてこの春、高性能EVのアイオニック5Nが上陸を予定している。

ヒョンデは、高性能ブランド「ヒョンデN」の日本導入を発表した。
ヒョンデは、高性能ブランド「ヒョンデN」の日本導入を発表した。    吉田拓生

Nブランドのピラミッドは5層に分かれており、その頂点にはWRCをはじめとする国際レベルのモータースポーツを戦うワークスマシーンたちが君臨。その下にはローリングラボと呼ばれる開発車輛たちがいる。

 3段目にはNハイパフォ-マンス、4段目はNモデルの入り口となるNライン、最後の5段目に標準のヒョンデモデルがパフォーマンスパーツを組み込むベースとして鎮座する。

理路整然とした構図を持ったヒョンデNだが、興味深いのはEVモデルをラインナップしている点だろう。

TAS2024で注目を集めた2台のN

今回ヒョンデ・ブースには2台の魅力的なEVモデルが展示された。

ヒョンデのワークスラリーカーを彷彿とさせるパフォーマンスブルーに塗られた1台目は、昨年7月にイギリスで開催されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにおいてグローバル公開され、ヒルクライムで走りを披露したアイオニック5N。ダークな色調のもう1台はアイオニック5NをベースとしたパフォーマンスコンセプトモデルであるNPX1である。

ヒョンデNPX1は、ひと目で特殊なスピードモデルであるとわかる。
ヒョンデNPX1は、ひと目で特殊なスピードモデルであるとわかる。    吉田拓生

Nパフォーマンスパーツのプロトタイプを盛り込んだNPX1の中でも、特に目立つのはフロントに大きく張り出したエアスプリッター、そしてリアウイングスポイラーだろう。カーボンの地肌がむき出しになったこれらのパーツによって、NPX1はひと目で特殊なスピードモデルであるとわかる。

インテリアも特徴的でアルカンターラ張りのモノコックバケットシートなど攻撃的だが質感の高いパーツがインストールされ、商品性が高められているのである。

またNパフォーマンスパーツに関しても単体で展示が行われ、クオリティに自信のほどがうかがえた。

ヒョンデ・モビリティ・ジャパンは東京オートサロン2024においてブース展示を行う以外に、デモ走行も予定している。レーシングドライバーの谷口信輝選手等を起用し、ドリフトパフォーマンスを予定しているのである。

意欲的にEVモデルを導入するだけでなく、EVチューニングを提唱し、新しい世界観をいち早く示し先導しはじめたヒョンデ。その動向は今後より注目を集めることになるはずだ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。BMW 318iコンパクト(E46)/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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