ランチア新型イプシロン 大胆デザインで登場 再起をかけた次世代EV

公開 : 2024.02.05 18:05

・イタリアのランチアが新型「イプシロン」を初公開。
・最新世代の車載システムやデザインを採り入れた小型EV。
・高級感あるインテリア。まずは1906台限定生産。

イタリアン・ブランドの再始動

イタリアの自動車メーカーであるランチアは2月2日、小型EVの新型イプシロンを発表した。同社初のEVであり、まずは1906台限定で生産する。

イプシロンは新世代のランチアの先駆けとして、新しいデザインと快適性を最大限に表現しているという。デザインとしては昨年公開された「プーラHPEコンセプト」からインスピレーションを得ている。

ランチア・イプシロン
ランチア・イプシロン    ランチア

公式映像では、Y字型のダイヤモンドカット・アルミホイール、コンセプトと同様のデイタイム・ランニング・ライト、多角形のLEDヘッドライト、Cピラーに取り付けられたエンブレムが確認できる。

リアエンドには、1970年代のラリーカー、ストラトスから影響を受けたという円形テールライトが採用され、中央に「LANCIA」の文字が配置されている。いずれもリアガラスから突き出るような形状で、存在感を強調している。

高級感ある独特のインテリア

内外装のデザインには、イタリアの家具メーカーであるカッシーナも関わった。

インテリアとしては、カネロニ(パスタの一種)をモチーフにしたベルベットシート、ダッシュボードから突き出た半円形テーブル、フラットボトムのステアリングホイールが装備される。

ランチア・イプシロン
ランチア・イプシロン    ランチア

標準装備の2つのスクリーンに親会社ステランティスの新しいインフォテイメント・システム「Sala」を搭載しており、ウィジェットの表示はカスタマイズ可能だ。音声制御機能も備わる。

イプシロンのパワートレインの詳細はまさ明らかにされていないが、1回の充電の航続距離は403kmになるという。

この数値から、プジョーe-208やオペルコルサ・エレクトリックと同じ51kWhのバッテリーを使用しているものと予想される。

イプシロンのさらなる詳細については2月14日に発表予定で、購入希望者はオンラインポータルから「One of 1906」キャンペーンに参加することができる。初回販売予定台数の1906という数字は、ランチアの設立年(1906年)に由来する。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョナサン・ブライス

    Jonathan Bryce

    英国編集部。英グラスゴー大学を卒業後、モータージャーナリストを志しロンドンに移住。2022年からAUTOCARでニュース記事を担当する傍ら、SEO対策やSNSなど幅広い経験を積んでいる。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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