【性能向上で廃棄物も低減】マクラーレンが新世代カーボン・ファイバー技術を開発 W1に採用
公開 : 2025.03.09 08:05
マクラーレンW1で採用された、最新のカーボンファイバー部品の製造技術から製造される『マクラーレンARTカーボン・ファイバー』。重量・剛性・強度の向上なのならず、生産工程の効率化や廃棄物の低減まで果たすという、次世代の新技術です。
W1に採用『マクラーレンARTカーボン・ファイバー』
マクラーレン・オートモーティブは、航空宇宙産業レベルの技術『マクラーレンARTカーボン・ファイバー』を開発し、世界初の軽量スーパーカー・エンジニアリングを実現したと発表した。
同社は英国シェフィールドのマクラーレン・コンポジット・テクノロジーセンター(MCTC)において、オートメイテッド・ラピッド・テープ(ART)と名付けられたカーボン・ファイバー製部品の新工法を導入した。

この工法から生産される『マクラーレンARTカーボン・ファイバー』は、従来工法と比較してより軽量で高剛性、高強度を実現、製造過程で出る廃棄物の削減も実現した。
マクラーレンの最新ハイブリッド・スーパーカー『W1』では、アクティブ・フロントウイングの可動部品に『マクラーレンARTカーボン・ファイバー』を採用している。
また、将来のマクラーレン製スーパーカーでは、当構造を採用したカーボン・ファイバーモノコックを装備するという。
カーボン技術の先駆者、マクラーレン
1981年にフォーミュラ1で最初のカーボンファイバー製モノコックを導入し、その後のレーシングカーの構造に多大なる影響を及ぼしたマクラーレン。
F1の技術がフィードバックされたマクラーレン初のロードカーとして1993年に登場したマクラーレンF1では、こちらも市販車初となるカーボンモノコックが採用された。

2011年にマクラーレン・オートモーティブとしての最初の市販モデルであるマクラーレンMP4-12Cとして結実させ、以降の全てのモデルでカーボンモノコックを採用するなど、カーボンファイバー・テクノロジーはマクラーレンのDNAともいえるだろう。
航空宇宙技術を応用した新工法
カーボン・ファイバーを使用したCFRP(炭素繊維強化プラスティック)はもともと、航空宇宙産業で開発・応用されてきたテクノロジーで、軽量で強度と耐久性に優れるというメリットを持つ。
マクラーレンは40年以上にわたってカーボン・ファイバーの利点を活かし、レースや自動車産業において実績を重ねてきた。

カーボン・ファイバーで製品を生産する際、従来の工法では樹脂を含浸させたカーボン・ファイバーの反物(プリプレグ)素材を手作業で型に敷き詰めるるという作業を行っていた。
今回導入された新技術は最新世代の航空機の機体や翼などの構造物をつくる際に用いられるもので、テープ状のコンポジット素材をロボットアームで積層していく手法である。
マクラーレンが開発したのは、この製造法を『ラピッド(高速)』化したもので、マクラーレン・コンポジット・テクノロジーセンター(MCTC)の製造体制に組み込まれている。
『オートメイテッド・ラピッド・テープ(ART)』と名付けられたこの技術は、マクラーレンのロードカーに途方もない可能性を開くと予想されている。
カーボン・ファイバー製の構造部材をより軽量で高剛性、高強度に最適化し、各パーツの均質化そして製造時に出る廃棄物を削減できる。
また、この手法で作られる『マクラーレンARTカーボン・ファイバー』は、手作業で裁断されるプリプレグ・カーボン製の部材とは際立って異なるビジュアルを持つ。


































































