BMW M5 詳細データテスト 電動化を生かした加速性能 調整範囲の広い走り 最大のネックは重さ

公開 : 2025.03.08 20:25

新型M5は、PHEV化で途轍もないパワーを手に入れましたが、いっぽうで重さはかさみ、先代のようなドライバーズカーではなくなっていました。しかし、競合車より価格は抑えられ、走りは十分に魅力的。Mの仕事は優秀です。

はじめに

スーパーカーやハイパーカーを除けば、過去10年でスーパーセダンほど芸術的な変革を行ってきた部類のパフォーマンスカーはない。そのクルマが体現するもの、役割、価格、メーカーにとっての重要性もだ。ホットハッチスポーツカー、速いGTより、技術の進歩は早い。

それは、スーパーセダンのはしりであり、7代目となったBMW M5にも言えることだ。技術的な変化は、すでに数十年にわたってこのクルマを特徴づけている。3代目であるE39以降、V8やV10、ターボ、4WDなど新技術を導入してきた。現行のG90はハイブリッドだ。

テスト車:BMW M5セダン
テスト車:BMW M5セダン    MAX EDLESTON

このクルマのベースであるG60世代の5シリーズは、すでにPHEVやBEVをテストしている。今回は、PHEVとなったM5の番だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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