サーブ博物館(Saab Car Museum) マニア必見の展示車両 20選 知られざる宝物たち

公開 : 2025.04.19 18:45

9000エアロ(1996年)

『9000エアロ』は、1992年のパリ・モーターショーでベールを脱ぎ、大きな話題となった。単なる9000の改良版ではなく、サーブ史上最速のクルマとして誇らしげに発表されたのだ。パワーユニットは、アウトバーンを駆け抜けるのに十分な225psを発生するターボチャージャー付き4気筒エンジンだ。内外装の専用パーツ(4席のバケットシートを含む)により、エアロは他の9000シリーズよりも際立った存在となった。

9000エアロ(1996年)
9000エアロ(1996年)

9-3ビゲン(1999年)

サーブは1999年に発売した高性能モデル『9-3ビゲン』で再びドイツ勢に挑んだ。伝統に忠実に、最高出力225psのターボチャージャー付き4気筒エンジンを搭載し、前輪駆動とした。カタログ上では、誰もが羨むスペックにより愛好家たちを魅了したが、実際にハンドルを握ると、強烈なアンダーステアに驚かされた。

サーブの米国部門は、ビゲン購入者に対して、ロード・アトランタ・サーキットでの集中ドライビングコースを受講し、クルマの性能限界を学ぶことを推奨した。すべての購入者に2日間のプログラムが付属していたが、コースを受講したのは購入者の約30%に過ぎなかった。

9-3ビゲン(1999年)
9-3ビゲン(1999年)

SVC(1999年)

一見ありふれた9-5のように見えるが、この『SVC』はスーパーチャージャー付き1.6L 5気筒エンジンを搭載したハイテクテスト車両である。圧縮比を調整可能で、高速道路を巡航する際には燃費向上のために圧縮比を高くし、ワインディングロードではパフォーマンス向上のために低くすることができる。1999年、サーブは225psの強力な出力と、ディーゼル車並みの低燃費を謳った。

サーブは革新的なメーカーとして歴史に名を残す可能性もあったが、結局5気筒エンジンは量産には至らなかった。代わりに、可変圧縮比技術を市場に初めて投入したのは日産インフィニティ部門で、VC-Tエンジンを搭載したさまざまな日産車やインフィニティ車が2017年から販売されている。

SVC(1999年)
SVC(1999年)

9-2X(2004年)

スバルとサーブはゼネラルモーターズ傘下で一時的に同居していた。経営陣は、スバルの余剰生産能力を安価に活用し、北米でのサーブの販売を大きく後押しする好機と捉えた。しかし、ここで登場した『9-2X』は、サーブ風のフロントエンドと若干のシャシー調整を施したインプレッサのハッチバックに過ぎなかった。

『リニア』グレードにはインプレッサの2.5L水平対向4気筒エンジン(最高出力165ps)が搭載された。最上級グレードの『エアロ』にはWRXのターボチャージャー付き2.0L 4気筒エンジン(227ps)が搭載された。どちらもスバルの全天候型AWDシステムが採用されている。

9-2X(2004年)
9-2X(2004年)

2005年と2006年のモデルイヤーには、日本のスバル工場でインプレッサと並行して1万346台の9-2Xが製造された。そのほとんどは米国向けであったが、ごく一部はカナダ市場にも出荷された。9-2Xが欧州で販売されることはなかった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ロナン・グロン

    Ronan Glon

  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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