ケータハム・セブン CSR20でマッハループへ(2) NAエンジンと5速MTの素晴らしいマリアージュ
公開 : 2025.05.07 19:06
通常のセブンよりワイドボディなCSRの最終仕様、トゥエンティ パイロットがケータハムを選ぶ率は高い? NAエンジンと5速MTの素晴らしいマリアージュ UK編集部が試乗
もくじ
ーシンプル&ベーシックなインテリア
ー気密性が高いソフトトップ 低い着座位置
ーエンジンと5速MTの素晴らしいマリアージュ
ー締まりのある快適な乗り心地 敏捷な身のこなし
ー気持ちを上げてくれるルートとクルマ
ーケータハム・セブン CSRトゥエンティ(英国仕様)のスペック
シンプル&ベーシックなインテリア
セブン CSRトゥエンティは、ケータハムがセブンで何ができるのかへ、挑戦したようなモデルといえる。ここ数年、同社は利益をさほど追求してこなかった。
上質とうたわれるインテリアだが、空力特性と同様に、従来モデルとの相対関係の範囲で。シンプル&ベーシックなことに、変わりはない。

シートは座り心地が良い。カーペットがフロアに敷かれ、センターコンソールにはクッションが巻かれている。アルカンターラが部分的に用いられ、シリアルナンバーのプレートがアクセント。ダッシュボードは、サテン風のカーボンファイバー製だ。
ボディがワイドだから、体格のいい大人でも快適。ペダルの間隔は、少し広すぎるかもしれない。筆者の足では、ヒール&トゥに工夫が必要なほど。
気密性が高いソフトトップ 低い着座位置
モモ社製のレザー巻きステアリングホイールは、位置調整が可能。シフトレバーのストロークは、恐らく量産車としては最短だろう。シンプルなメーターは、極めて可読性が良い。トグルスイッチは、目からウロコなほど操作しやすい。荷室も充分広い。
ソフトトップは、ホックで順番にとめていく必要はあるが、従来のセブンより遥かに気密性が高い。ドアに付くサイドミラーは、ソフトトップを閉めると調整できなくなる。シートベルトは4点式。安全性は間違いないが、締めるのは手間だ。

フロントガラスにはヒーターの風を当てられ、曇りを防げる。両脇のサイドウインドウは、手を伸ばせば簡単に布で拭ける。雨の夜でも、恐る恐る走る必要はないだろう。
着座位置は非常に低い。小さなクロスオーバーでも、ロービームがハイビームに感じられてしまう。
エンジンと5速MTの素晴らしいマリアージュ
当日の朝は、天気が良かった。意気揚々とベットから飛び出し、国道A487号線を西に進む。2.0Lエンジンは、セブン 420と同じチューニングにあるが、CSRのシャシーとの組み合わせはこれが初めてらしい。
セブン CSRトゥエンティの車重は、620kg。量産車では突出して滑らかにギアを選べる5速MTと、素晴らしいマリアージュといえる。

213psの最高出力は、7600rpmで発揮される。しっかり引っ張れば、驚くほどの加速力が繰り出される。低域でもレスポンスは線形的で鋭い。追い越しを短時間にこなすには、3速へ落とす必要はあるけれど。
路面が濡れているなら、アクセルペダルは迂闊に踏み込まない方がいい。トラクションは、想像以上に簡単に抜けてしまう。