【スーパーカー超王が斬る】今1台選ぶならマクラーレン750S!そのドライブはいつも感動体験

公開 : 2025.05.03 12:05

その操作性は確実に向上

決して低くはないものの、乗降性は十分に考えられているサイドシルを乗り越えて、ドライバーズシートに着席する。ステアリングホイールを握ってまず気づいたのは、パワートレーンとシャシーのセッティングを別々に選択できるモード切り替えスイッチが、メーターパネルの上部に移動していたこと。

これまではセンターコンソールに配置されていたから、モード切り替えのためにステアリングホイールから手を離さなくてもよいという点では、その操作性は確実に向上したことになる。

メーターパネル上部の左右に、パワートレインとシャシーセッティングのスイッチが備わる。
メーターパネル上部の左右に、パワートレインとシャシーセッティングのスイッチが備わる。    佐藤亮太

さらに好みのモードをあらかじめ設定しておけば、それをボタンのワンタッチ操作で得ることができる、マクラーレン・コントロールローンチャー機能が備わったのも、この750Sで初採用されたニュースだ。

750Sのミドに搭載されるエンジンは、前でも触れたとおり750psの最高出力を発揮する4LのV型8気筒ガソリンツインターボ。最大トルクは800Nmに達するから、最初からフルスロットルでという勇気はなかなか出ない。

まずは、組み合わせられる7速SSG(DCT)でオートマチックモードを選び、パワーユニットもシャシーもコンフォートモードで試乗を始める。

驚いたのはドライバーの操作に対する正確性と、乗り心地の素晴らしさだ。750Sに使用されるモノコックは、モノケージIIと呼ばれるCFRP製の軽量かつ強靭なもの。同時にサスペンションの部分剛性も高く、それが一般道においてもしなやかな乗り心地を演出してくれるのだ。

30ps分のエクストラが加速Gとして全身を襲う

過去の記憶を振り返れば、それはかつてドライブした750Sよりも魅力的な乗り心地と感じられた。いわゆるラインチェンジというものが750Sには存在したのだろうかとさえ思う。

750Sは何の抵抗もなく、日常的に使えるスーパーカーだ。フロントには十分な深さがあるラゲッジコンパートメントまでもが、しっかりと用意されており、短期間の旅行程度ならそのラゲッジを積み込むことも可能だ。

750Sはほとんど重量感を感じさせることなく、シームレスな加速を続けていく。
750Sはほとんど重量感を感じさせることなく、シームレスな加速を続けていく。    佐藤亮太

ミドに搭載される750psのV8ツインターボエンジンは、市街地での通常走行時には30psのハンデを持つ720Sのそれからとりたてて大きな変化は感じさせない。ただし高速道路上でいわゆる全開加速を試みると、720Sよりも高音質になったエグゾーストノートとともに、その30ps分のエクストラが加速Gとして全身を襲うことになる。

1277kgの車重は、もはやこのエンジンに対しては一切の負担はない。ほとんど重量感を感じさせることなく、シームレスな加速を続けていくのは、数あるスーパーカーの中でも、このマクラーレン750Sの大きな特長だ。

プロアクティブシャシーコントロールの進化も興味深いところ。今回は残念ながら本格的にサーキットやワインディングロードを走ることはできなかったが、それでも常に落ち着きのあるコーナリング姿勢を保つ制御は、これまで以上に細やかで、安定感に優れている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。
  • 撮影

    佐藤亮太

    Ryota Sato

    1980年生まれ。出版社・制作会社で編集経験を積んだのち、クルマ撮影の楽しさに魅了され独学で撮影技術を習得。2015年に独立し、ロケやスタジオ、レース等ジャンルを問わない撮影を信条とする。現在はスーパーカーブランドをはじめとする自動車メーカーのオフィシャル撮影や、広告・web・雑誌の表紙を飾る写真など、様々な媒体向けに撮影。ライフワークとしてハッセルブラッドを使い、生涯のテーマとしてクラシックカーを撮影し続けている。佐藤亮太公式HPhttps://photoroom-sakkas.jp/ 日本写真家協会(JPS)会員
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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