高速域では想像以上の熟成感 最新 ヒョンデ・インスター(2) 固定概念を覆すひと押しが欲しい

公開 : 2025.06.09 19:10

固定概念を覆せるもうひと押しが欲しい

快適な乗り心地と充分な航続距離、広々とした車内空間が明確な長所といえる、インスター。フィアット500eよりひと回り大きいことへ、惹かれる人もいるだろう。他方、ルノー5 E-テックと比較すると、英国での価格競争力は劣るかもしれない。

装備は間違いなく充実している。クラス上のモデルへ並ぶ、柔軟な実用性も備わる。反面、英国価格はやや強気。高速道路での上質さは褒められるが、動力性能は高くなく、走りの印象は淡白でもある。

ヒョンデ・インスター 02(英国仕様)
ヒョンデ・インスター 02(英国仕様)

小型車の場合、価格価値に対する考え方は大きなモデルより厳しい。装備を簡素化し、2万ポンド(約390万円)を切る仕様も、ヒョンデは検討しても良いかもしれない。

あるいは、特徴のある運転体験を獲得できれば、訴求力は高まるだろう。小さなプレミアムとして、固定概念を覆せるようなもうひと押しがあって良い。

◯:実用的で柔軟な車内空間 市街地で扱いやすいサイズ 充実した装備
△:やや高めの価格設定 操縦性を鈍らせる軽くない車重 安っぽい部分がある内装 反応の遅いインフォテインメント・システム

ヒョンデ・インスター 02(英国仕様)のスペック

英国価格:2万6745ポンド(約522万円/試乗車)
全長:3825mm
全幅:1610mm
全高:1575mm
最高速度:149km/h
0-100km/h加速:10.6秒
航続距離:368km
電費:6.6km/kWh
CO2排出量:−g/km
車両重量:1423kg
パワートレイン:AC永久磁石同期モーター
駆動用バッテリー:49kWh
急速充電能力:85kW(DC)
最高出力:114ps
最大トルク:14.9kg-m
ギアボックス:シングルスピード・リダクション(前輪駆動)

記事に関わった人々

  • 執筆

    サム・フィリップス

    Sam Phillips

    役職:常勤ライター
    AUTOCARに加わる以前は、クルマからボート、さらにはトラックまで、EVのあらゆる側面をカバーする姉妹誌で働いていた。現在はAUTOCARのライターとして、トップ10ランキングや定番コンテンツの更新、試乗記や中古車レビューの執筆を担当している。最新の電動モビリティ、クラシックカー、モータースポーツなど、守備範囲は広い。これまで運転した中で最高のクルマは、1990年式のローバー・ミニ・クーパーRSP。何よりも音が最高。
  • 執筆

    マーク・ティショー

    Mark Tisshaw

    役職:編集者
    自動車業界で10年以上の経験を持つ。欧州COTYの審査員でもある。AUTOCARでは2009年以来、さまざまな役職を歴任。2017年より現職の編集者を務め、印刷版、オンライン版、SNS、動画、ポッドキャストなど、全コンテンツを統括している。業界の経営幹部たちには定期的にインタビューを行い、彼らのストーリーを伝えるとともに、その責任を問うている。これまで運転した中で最高のクルマは、フェラーリ488ピスタ。また、フォルクスワーゲン・ゴルフGTIにも愛着がある。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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