【スーパーカー超王が訊く】フォーミュラEが東京を疾走!マクラーレンのドライバーらが語る市街地コースの印象とは

公開 : 2025.06.03 11:45

2024/2025年シーズンの『フォーミュラE世界選手権』第8戦と第9戦が5月17~18日、東京の有明地区に特設された市街地コースで開催されました。スーパーカー超王こと山崎元裕がマクラーレンの主要メンバーに、コースの印象などを訊きました。

まずはフォーミュラEをおさらい

2024年12月7日、ブラジル・サンパウロで開幕した、2024/2025年シーズンの『ABB FIAフォーミュラE世界選手権』。昨年日本に初上陸したフォーミュラEが、今年も東京の有明地区に特設された市街地コースに帰ってきた。しかも今年は第8戦と第9戦が、5月17~18日の土曜日、日曜日の両日にわたって行われるダブルヘッダーだ。

マシンとドライバーの速さに加えて、バッテリーの残量に象徴される効率を追求していくことなど、さまざまな要素が複雑に絡み合うフォーミュラEは、いかにも最新世代のモータースポーツといった印象。F1GPとはまた違う魅力を味わうために、今年も多くのファンが有明の地を訪れた。

東京の市街地で開催されたフォーミュラE世界選手権。マシンも一時停止が必要?
東京の市街地で開催されたフォーミュラE世界選手権。マシンも一時停止が必要?    マクラーレン

フォーミュラEに使用されるのはBEVのフォーミュラーカーで、そのマシンの進化は著しい。初開催の2014/2015年(シリーズ1)では、マシンはスパーク・ルノーのワンメイク。翌シーズン2からはパワートレーンの独自開発も認められるようになるが、バッテリー搭載量の関係から、ドライバーはレース中にマシンを乗り換える必要があった。

2018/2019年のシーズン5からは『Gen2』と呼ばれる新型シャシーが登場。搭載可能なバッテリー容量も約2倍に増加し、レース中の車両交換が不要になったほか、最大出力も250kWにまで高められた。

2022/2023年シーズンから採用された『Gen3』

現在使用されているマシンは、2022/2023年シーズン(シリーズ9)から採用された『Gen3』。最低重量の低減を目的としたボディの小型化やエアロダイナミクスの最適化を行い、モーターを前後アクスルに配置した。当初フロントモーターは回生専用だったが、2024/2025のシーズン11ではスタート時やフロントからもトラクションを得ることが可能になった。

最高出力はトータルで600kW。最高速は理論値で322km/hに達するという。そしてフォーミュラEでは、すでに2026/2027シーズン用のニューマシン、『Gen4』の概要も発表済み。そのエンジニアリングの進化は、ファンの目にはとても刺激的に映るだろう。

マクラーレンの主要メンバーにインタビュー

我々は今回、公式プログラム初日となる5月16日、フリープラクティスの前に、『NEONマクラーレン・エレクトリック・レーシング』の主要メンバーにインタビューする機会を得た。

2022年からこのチームを率いているイアン・ジェームズ氏、フォーミュラEのシーズン1からこれまで参戦を続け、通算で12勝を記録しているドライバーのサム・バード選手、そして今シリーズが初のフル参戦となるものの、早くもその才能を印象づけているテイラー・バーナード選手の3名がそのメンバーだ。

手前からサム・バード選手、テイラー・バーナード選手、チームを率いるイアン・ジェームズ氏。
手前からサム・バード選手、テイラー・バーナード選手、チームを率いるイアン・ジェームズ氏。    マクラーレン

まずはジェームズ氏が、今年はダブルヘッダー開催となる東京E-Prixへの意気込みと抱負を語った。

「東京は、昨年が初めてのE-Prixだったわけですが、そこでの経験は今回のレースについての慣れ、経験を得るうえでとても大切なものだったと思います。日本のモータースポーツには、これまでにも多くの歴史がありますが、東京での市街地レースは魅力的な存在といえるのではないでしょうか。

もちろん我々もその期待に応えるため、パワートレーンのサプライヤーである日産や、やはり同じく日本企業のTDKなどとともに、週末のレースを楽しみたいと思います。今はシーズンもちょうど中盤に差し掛かったところであり、チームとしてはまだ持ち得るポテンシャルを生かしきれてないというのが正直な状況です。

しかしチームとしては優勝、タイトルを狙うのは当然の目標ですし、そのためにひとつでも多くのポールポジションや表彰台の積み重ねを、常に意識して戦いたいと思います」

記事に関わった人々

  • 執筆

    山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王(超王)」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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