フレンチらしい優しい上質さ 新型 プジョーE-3008(2) UK編集部が更に期待するものとは?
公開 : 2025.07.18 19:10
次世代プラットフォームを採用した新型e-3008 背が高めのクーペ風シルエット 贅沢な素材と包まれ感で特別な雰囲気の車内 普段使いはリニアでスムーズ 充分以上の動力性能 UK編集部が試乗
もくじ
ー普段使いはリニアでスムーズ 充分以上の動力性能
ー高めの車高と重めの車重をジワリと感じる
ーフレンチブランドらしい優しい上質さ
ープレミアムな容姿と内装、快適性が際立つ
ープジョーE-3008 73kWh アリュール (英国仕様)のスペック
普段使いはリニアでスムーズ 充分以上の動力性能
新しいプラットフォームを獲得した、プジョーE-3008。車重は2108kgと軽くないが、シングルモーターの最高出力は214psと不満ない。期待以上の活発さではないものの、0-100km/h加速は8.8秒で、プジョーのSUVとして充分以上の動力性能は備える。
325psで四輪駆動のツインモーター仕様は、0-100km/h加速を6.0秒でこなす。劇的な上昇とはいえず、クラス最速ではないとしても、リアアクスル側へ追加される111psの駆動用モーターのおかげだ。

スポーツ・モードを選ぶと、前後のトルク割合は60:40へ変化し活気が増す。とはいえ、個性や興奮を感じさせるパワートレインではない。4WDモードは50:50で、トラクションを向上。機敏さも高まるが、フロントタイヤが空転する場面もあった。
気張らないで運転している限り、シングルモーターでもツインモーターでも、リニアでスムーズ。回生ブレーキはステアリングホイール裏のパドルで調整でき、ドライブモードをBにすれば、ワンペダルドライブへ近い制御にもなる。
高めの車高と重めの車重をジワリと感じる
ステアリングホイールは軽め。ホイールベースが短く、小回りが良く効く。交差点や市街地では軽快に身をこなす反面、郊外の道で強い一体感を醸成するほどではない。シングルモーターでもツインモーターでも、高めの車高と重めの車重をジワリと感じる。
カーブへ積極的に侵入すると、外側の前方向へ大きめにボディが傾く。更に攻めると、アンダーステアでズルズルと流れてしまう。ハンドリングのバランスが、高いとはいえないだろう。それでも、一定の速度域までは優れた洗練性と流暢さを披露する。

小径なステアリングホイールに対する印象は、人によって分かれるかも。市街地では、確かに扱いやすい。だが高速域では、アシストが強くややリモート感が目立つ。もう少し、コミュニケーション力は欲しい。
オプションで、アドバンスド・グリップコントロール機能を実装可能。オールシーズン・タイヤが組まれ、より厳しい環境へ備えられる。通常のミシュランe-プライマシーと比較して、ドライ路面で加速力や制動力へ明確に影響がある印象はなかった。
フレンチブランドらしい優しい上質さ
乗り心地は良好。アルミホイールは19インチが標準で、英国の荒れた路面でも巧みに衝撃が吸収され、稀に鋭い入力の揺れが伝わる程度といえる。ボディロールは小さくないが、不意の隆起で上下動を抑えきれず、不安定になるようなことはないだろう。
凹凸が連続する区間でも、前後方向の揺れは限定的。ツインモーター仕様は、高速走行時のフラットさがシングルモーターへ届かない印象だが、不快なほどではない。

80km/hでの走行時の車内ノイズは、テスラ・モデルYなどより静か。普段使いなら、フレンチブランドらしい優しい上質さを享受できるはず。
今回の試乗での航続距離は、73kWhのシングルモーターで約380km。電費は5.0km/kWhといったところ。ツインモーターは、少し短くなるはず。急速充電は最大160kWが主張されるが、試した限り最初の30%の150kWをピークに、以降は低下していった。

































































































































































