スバル新型EV『アンチャーテッド』初公開 タフなコンパクトSUV 2026年米国発売

公開 : 2025.07.19 06:45

スバルは新型EV『アンチャーテッド』を米国で発表しました。トヨタC-HR+の兄弟車で、独自のサスペンションとステアリング設定によりスポーティな走りを実現。航続距離は約580kmとされ、欧州市場にも投入されます。

足回りは専用チューン 欧州にも投入

スバルは、同社3台目のEVとなる新型SUV『アンチャーテッド(Uncharted)』を米国で発表した。高出力のモーターとスバル車ならではのオフロード性能、使い勝手の良さを特徴としている。

戦略的パートナーであるトヨタの新型C-HR+をベースに開発され、2026年に米国や欧州で発売される予定だ。フォード・カプリやキアEV6などと競合することになるだろう。

米国で発表された新型スバル・アンチャーテッド
米国で発表された新型スバル・アンチャーテッド    AUTOCAR

既存のクロストレックと比較すると、新型アンチャーテッドは全長が35mm増、全幅70mm増、全高25mm増となっている。ホイールベースはクロストレックより80mm長く、ソルテラより約100mm短く設定され、ラインナップにおけるコンパクトモデルと位置付けられる。

シルエットはC-HR+と同一だが、オフロード性能を強化するため、最低地上高を210mmに上げ、厚みのあるブラックのボディクラッディングとルーフレールを採用している。

フロントグリルは閉じられ、新しい6エレメントのLEDデイタイムランニングライトが配置されている。アンチャーテッドの「タフでコンパクトなキャラクター」に合わせ、ブラックのバッジが装着される。

基本構造としてe-スバル・グローバル・プラットフォームを採用し、前輪駆動と四輪駆動が用意されているほか、2種類のバッテリーから選択可能だ。

これはC-HR+と同様の構成だが、スバルはアンチャーテッド独自のサスペンションとステアリングのセッティングを採用し、「意のままに操ることができる走りを実現」したとしている。また、フォレスターと同じオフロード走行モードも搭載されている。

エントリーモデルは、最高出力167psのフロントモーターと57.7kWhのバッテリーを搭載し、最大約440kmの航続距離を実現した。

大容量の77kWhバッテリーを搭載したモデルは、前輪駆動と四輪駆動から選択可能だ。シングルモーターの前輪駆動モデルは最高出力224psを発生し、1回の充電で最大約580kmの航続距離を実現。一方、ツインモーターモデルは合計出力343ps、0-100km/h加速5.0秒、最大1500kgの牽引能力を誇り、航続距離は最大約470kmとされる。

全車、最大150kWの急速充電に対応し、10~80%の充電を約30分で完了する。

インテリアはC-HR+から継承され、四角いステアリングホイールに多数のボタンが配置されている。7.0インチのドライバーディスプレイと、14インチのインフォテインメント・タッチスクリーンに加え、センターコンソールには大型の物理スイッチとコントロールパネルが備わっている。

価格は未発表だが、欧州向けのモデルは4万ポンド以下(約800万円)の価格帯で発売される見込みだ。

スバルはアンチャーテッドと同時に、欧州向けの新型EV『Eアウトバック』も発表している。米国向けのトレイルシーカーから名称を変更したもので、アンチャーテッドに続いて2026年内に発売される予定だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 執筆

    サム・フィリップス

    Sam Phillips

    役職:常勤ライター
    AUTOCARに加わる以前は、クルマからボート、さらにはトラックまで、EVのあらゆる側面をカバーする姉妹誌で働いていた。現在はAUTOCARのライターとして、トップ10ランキングや定番コンテンツの更新、試乗記や中古車レビューの執筆を担当している。最新の電動モビリティ、クラシックカー、モータースポーツなど、守備範囲は広い。これまで運転した中で最高のクルマは、1990年式のローバー・ミニ・クーパーRSP。何よりも音が最高。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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