【現地開発主義でヒット中】トヨタbZ5に現地試乗!中国で花咲く新型5ドアクーペSUV

公開 : 2025.07.25 11:45

大胆な内外装、ちょうど良い走り

フロントはお馴染みのハンマーヘッド顔で、サイドのキャラクターラインはbZ3を踏襲。角張ったシルエットのbZ3に対し、bZ5では曲線を多用した水々しいデザインだ。ホイールは21インチで、フェンダー部を黒くすることで腰高感を抑え、スポーティさも感じさせる。

今回試乗したのは19万9800元(約414万1000円)の最上位グレードで、内装色はグレード専用のブラック/レッドでアクティブに仕上がっている。コクピットまわりは昨今の中国メーカーEVのようにエアコンやメディアの操作をすべて15.6インチディスプレイに集約しているため、すっきりとしている。

内装色は最上位グレード専用のブラック/レッドでアクティブな仕上り。
内装色は最上位グレード専用のブラック/レッドでアクティブな仕上り。    加藤ヒロト

ウインカーボタンをステアリング盤面上に配置、ライトやワイパーの操作をパドル状にしてドア開閉レバーをアームレスト内に内蔵するのは、bZ3と同様だ。

パワートレインは全グレードで最高出力268hp、最大トルク330Nmのスペックとなる前輪駆動だが、街乗りにはこれぐらいがちょうど良い。乗り心地は悪くないものの、リアはマルチリンクとなり、トーションビームのbZ3Xよりもグレードが高いサスペンション形式となるにもかかわらず、後輪から伝わるバタつきや音の大きさは少し気になった。

しかし、まだ新車すぎて足まわりが馴染んでいないと考えれば、270万円前後から購入可能なSUVとしては妥当かとも思った。

なお、bZ5は12万9800~19万9800元(約269万1000~414万1000円)で販売されている。bZ3Xよりも2~4万元(約41~83万円)ほど高価だが、保守的なデザインでファミリー層をターゲットとするbZ3Xに対し、bZ5ではビビッドなイメージで若者向けとなるので、ターゲット層の違いがどれほど影響するかは気になるところだ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    加藤ヒロト

    Hiroto Kato

    山口県下関市生まれ、横浜在住。慶應義塾大学環境情報学部に在学するかたわら、各自動車メディアにて「中国車研究家」として中国の自動車事情について「クルマ好き」の視点で多様な記事を執筆する。また、自費出版で中国モーターショーのレポート本「中国自動車ガイドブック」シリーズも手掛けている。愛車は1998年型トヨタ カレンと1985年型トヨタ カリーナED。

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