VW 新型『Tロック』プロトタイプ初公開 THSのようなハイブリッド採用 正式発表は9月

公開 : 2025.08.21 06:45

フォルクスワーゲンは新型『Tロック』のプロトタイプを公開しました。シルエットが正式に披露されるのは今回が初めて。EVの成長鈍化を受けてハイブリッドに注力し、トヨタのTHSに似たシステムを採用します。

まもなく2代目にフルモデルチェンジ

フォルクスワーゲンは、2代目となる新型『Tロック』のプロトタイプを公開した。9月にドイツで開催されるミュンヘン・モーターショーで正式発表される予定だ。

新型Tロックは、新しいフルハイブリッド・パワートレインをフォルクスワーゲンとして初めて採用する。トヨタのハイブリッドシステム(THS)と同様の仕組みで、将来的にゴルフやティグアンなどにも採用される見込みだ。

カモフラージュが施された新型『Tロック』のプロトタイプ
カモフラージュが施された新型『Tロック』のプロトタイプ    フォルクスワーゲン

フォルクスワーゲンは、このようなパワートレインを量産車に採用したことがない。同ブランドCEOのトーマス・シェーファー氏は、「一部の地域ではHEV(ハイブリッド車)への移行が進んでいます」と述べ、ハイブリッドに力を入れる方針を示した。

「南米ではHEVの需要があります。南米向けのTロックは現地で生産されていますが、中国でも生産されているため、いずれにしても導入が必要でした」

「興味深いことに、HEVは特に米国でも大きな話題となっています。(HEVは)誰もが不要だと言っていた技術ですが、米国におけるBEVの普及鈍化に伴い、HEVへの流れが強まっているのです」

新型Tロック以外のモデルへの導入について、シェーファー氏は「他のモデルでも適しているかどうか検討します」としながらも、「すべてをHEVに置き換えることはありません。PHEVとHEVのモデルを用意します」と述べた。

フォルクスワーゲンの関係者によると、新型Tロックと同じMQBプラットフォームを共有するすべてのモデルに同ハイブリッドが導入されるわけではないが、今後2年間でゴルフとティグアンに追加される予定だという。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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