蝶のように軽やか フィアット508S バリラ・スパイダー「コルサ」(2) 驚愕の小ささと楽しさ

公開 : 2025.09.20 17:50

蝶のように軽やか 蜂のように鋭く刺激的

ステアリングは過剰なほど感触豊かで、軽く操れるが、キックバックは殆どない。路面の凹凸は振動で感じ取れるが、背骨が痛くなるほどではない。ワダチを越えても、ボディが揺さぶられることはない。

速度の高いカーブでも、クルマの挙動は予想通り。回頭性は期待以上だが、急なリカバリーは必要ない。508Sの運転は、筆者は今回が初めてではない。道幅の広い区間で、その実力を探りたいという思いになる。唯一、ブレーキは心もとないが。

フィアット508S バリラ・スパイダー・コルサ(1933〜1937年/英国仕様)
フィアット508S バリラ・スパイダーコルサ(1933〜1937年/英国仕様)    マックス・エドレストン(Max Edleston)

メトカーフは、自宅のあったグレートブリテン島の南、レディングからシルバーストン・サーキットまで、イベントがあるたびに自走で向かったという。平均時速80km/hで。現在の交通環境でその再現は難しいものの、誇張したものではないとわかる。

運転には慣れが必要でも、魅力がそれを上回る。蝶のように軽やかなフィアットは、蜂のように鋭く刺激的だった。

協力:DTRヨーロピアン・スポーツカーズ、ポール・デ・トゥリス氏

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・ヘーゼルタイン

    Richard Heseltine

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

フィアット508S バリラ・スパイダー「コルサ」の前後関係

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