伝説の車名『テスタロッサ』復活!SF90後継『フェラーリ849テスタロッサ』デビュー【スパイダーも同時発表】

公開 : 2025.09.10 12:05

ベルリネッタとシングルシーターが融合したインテリア

インテリアでは、水平なダッシュボードを持つベルリネッタのレイアウトと、シングルシーターのコックピットをイメージしたデザインが融合されたもの。

ダッシュボード上面と下面の間には区切るような帯が水平に広がり、主要な操作系とパッセンジャー用ディスプレイが組み込まれる。

フェラーリ849テスタロッサ
フェラーリ849テスタロッサ    フェラーリ

ダッシュボード下部を特徴づけるのが、帆をモチーフにした2個の構造部で、ここに操作機能が組み込まれており、ステアリング側の帆には、F80と同様のシフトゲートが浮遊するように配置されている。

シートは2種類用意されている。コンフォートシートは、内張りが造形的に仕上げられ、コクピットのフォルムにマッチしたスタイリングとされている。カーボンファイバー製のレーシングシートは、スポーティなサイドサポートで、ドライバーの体をしっかりと保持する。

ビークルダイナミクスとADAS

開発に際して重点的に取り組んだのが、パワーとタイヤグリップとレスポンスの向上、ブレーキシステムの性能、そして、デジタルシステムのフェラーリ・インテグレーテッド・ビークル・エスティメーター(FIVE)による電子制御の進化だった。

ブレーキシステムも、高まったパフォーマンスレベルに対処できるよう、全面的に改良された。4輪ともディスクとパッドのサイズが拡大され、フロントディスクは通気ダクトが最適化され、新たなリアキャリパーは熱管理と剛性が向上している。

フェラーリ849テスタロッサ
フェラーリ849テスタロッサ    フェラーリ

今やフェラーリといえど運転支援システムは、欠かせない装備となっている。快適性と安全性を高めるために搭載されており、ドライバーが必要なときだけ、緊急事態にのみ、可能なかぎり邪魔にならない形で介入する。

システムはクラスターに表示されるメニューで構成を自由に選択できるのが特徴だ。搭載するのは、ストップ&ゴー機能付きアダプティブクルーズコントロール、自転車検知機能付き自動緊急ブレーキ、ブラインドスポット検出、レーンディパーチャーウォーニング、レーンキーピングアシスト、自動ハイビーム、トラフィックサインレコグニション、サラウンドビュー、リアクロストラフィックアラート、ドライバー疲労モニタリングとなる。

アセット・フィオラノ仕様を用意

より走りに振ったアセット・フィオラノ仕様が用意されている。カーボンファイバーといった複合素材やチタンを幅広く使用することにより、総重量を約30kg削減した。

専用装備品のひとつが、新しい軽量チューブラーシートで、黒のアルカンターラで仕上げられ標準シートより18kgも軽減された。また、20インチのカーボンファイバー製ホイールの採用によりバネ下重量が削減され、加速時や制動時の応答性を高めている。

フェラーリ849テスタロッサ・アセット・フィオラノ
フェラーリ849テスタロッサ・アセット・フィオラノ    フェラーリ

空力的にもアセット・フィオラノ仕様は大幅な変更が施されている。フロントには、より大型のフリックを採用し、フロントアンダーボディにはボルテックスジェネレーターが1組追加され、完璧な空力バランスを確保している。

リアでは、リアフェンダー後端に配された可動式ウイングは独立した翼状のツインウィングに変更。仰角の大きな空力的形状が上に載ったスポイラーで、左右に垂直のエンドプレートを備え、ドラッグの大幅な増加なしで、垂直方向のダウンフォースをノーマル比で3倍に増加できるという。

サスペンションは、より硬いシングルレートのマルチマティック・ショックアブゾーバーを採用し、スプリングは35%軽量に、ロール率は10%低くなり、ボディ制御と空力効率を向上。ニュースとしては、アセット・フィオラノ仕様にも初めてフロントリフターの装備が可能となった。

アセット・フィオラノ仕様は専用のタイヤも開発。ミシュラン・パイロット・スポーツ・カップ2タイヤは、スポーツ走行時のグリップ、一貫性、パフォーマンスを引き上げて開発された。

このほかアセット・フィオラノ仕様は、専用のストライプを含むリバリーも選択可能となっている。カラーはビアンコ・チェルヴィーノとロッソ・コルサの2種が用意され、ストライプにはグラデーションのグラフィックが採用された。

記事に関わった人々

  • 執筆

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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