ステアバイワイヤ採用 レクサス、英国で改良新型『RZ』発売 パワーアップした高級SUV

公開 : 2025.10.03 11:25

レクサスは改良新型『RZ』の英国での販売を開始しました。最上位グレードでは、8段変速の挙動を再現した疑似マニュアル・トランスミッションとステアバイワイヤを搭載。航続距離と出力も向上しています。

新技術満載 グレード構成も見直し

レクサスは、一部改良を加えた新型『RZ』の英国での販売を開始した。英国価格は5万3995ポンド(約1070万円)からとなる。

今回、最上位グレードとして『RZ 550e』が新たに設定され、車輪とステアリングシステムの間に機械的な連結がないステアバイワイヤが装備されている。英国の市販車で同技術が採用されるのはRZが初めて。

レクサスRZ 550e Fスポーツ(欧州仕様)
レクサスRZ 550e Fスポーツ(欧州仕様)    レクサス

ステアリングは四角いヨーク(操縦桿)型で、ロック・トゥ・ロックが約200度で設定されており、少ない動作でフルターンが可能となっている。従来の円形ステアリングは720度で、2回転させる必要がある。

レクサスによれば、この「画期的な」システムは自動調整機能を備えており、市街地では軽い操作感、高速道路では重厚な操作感、ワインディングロードでは「楽しい」操作感を実現するという。

RZのステアバイワイヤ・システムは、レクサスの母体であるトヨタが開発した『ワンモーション・グリップ』で、bZ4Xなど他のモデルにも展開される予定だ。

2023年にデビューしたRZ。今回のマイナーチェンジでは、ステアバイワイヤ導入の他にもさまざまな改良が施されている。

従来の450eに代わる形で設定された最上位グレードの550eは、新しいスタイリング、サスペンション強化、最高出力408psの四輪駆動システムを獲得した。

550eのもう1つの大きな特徴が、仮想マニュアル・トランスミッションだ。8段変速をシミュレートし、ステアリングヨーク付属のパドルで操作できる。「レブリミッター」作動時の出力制限など、実際のマニュアル・トランスミッションと同様の挙動を再現している。

車内には加減速に応じてサウンドが流れ、「車両との深い一体感」と「より爽快な走行体験」を提供するという。

その他、新型モーターと77kWhバッテリーの採用により、エネルギー消費効率が向上している。最も効率の良い前輪駆動の『350e』では航続距離が568kmに達する(WLTP基準、18インチホイール装着時)。

英国では現在注文受付中で、納車は2026年春に開始予定だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    役職:ニュース編集者
    ニュース編集者としての主な業務は、AUTOCARのニュースの方向性を決定すること、業界トップへのインタビュー、新車発表会の取材、独占情報の発掘など。人と話したり質問したりするのが大好きで、それが大きなニュースにつながることも多い。これまで運転した中で最高のクルマは、アルピーヌA110。軽快な動きと4気筒とは思えないサウンドが素晴らしい。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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