プジョー、次期『208』に長方形ステアリングホイール採用へ 11月にコンセプトモデル公開

公開 : 2025.09.29 06:45

プジョーは、新型のコンセプトカー『ポリゴン』を11月に公開する予定です。来年発売が見込まれる次期『208』を予告するもので、ハイパースクエアと呼ばれる四角いステアリングホイールを採用します。

iコクピットの次のステップ

プジョーは11月、『ポリゴン(Polygon)』と呼ばれる新しいコンセプトカーを公開する。ベストセラー車である208の次期型のベースとなるもので、四角い形状のステアリングホイールが搭載される見込みだ。

このコンセプトカーはインテリアデザインに重点を置いており、長方形の『ハイパースクエア』ステアリングホイールの量産型に近いバージョンが採用されるようだ。この革新的なデザインは2023年のインセプション・コンセプトで初めて披露された。

次期208には長方形のハイパースクエア・ステアリングホイール(画像右上)が採用される可能性がある。
次期208には長方形のハイパースクエア・ステアリングホイール(画像右上)が採用される可能性がある。

ハイパースクエアはステアバイワイヤ・システムを備えており、ステランティス傘下のモデルでは初めての採用となる。

プジョーのCEOであるアラン・ファヴェイ氏はハイパースクエアについて、「iコクピット(i-Cockpit)の次のステップ」だと述べている。iコクピットは、計器類より低い位置に設置された小型ステアリングホイールを特徴とするプジョー独自のインテリアデザインである。

ハイパースクエアは、次期208への導入を皮切りに、全モデルに展開される予定だ。ファヴェイ氏は「俊敏性」を追求した取り組みの一環だと説明し、将来のプジョー車に独特のドライビングフィールをもたらすと語った。

さらに、ポリゴン・コンセプトには21インチのフローティング・ディスプレイが搭載されるという。これは3008と同じ曲面インフォテインメント・ディスプレイである可能性が高く、コンセプトカーのインテリアが量産仕様に近いことを示唆している。

ポリゴンに関する詳細はほとんど明らかになっていないが、ファヴェイ氏は「デザイナーは非常に創造的なアイデアを数多く取り入れた」と述べており、コンセプトカーらしい大胆な外観になる可能性がある。

ポリゴンは、ステランティスの新型STLAスモール・プラットフォームを採用すると見られる。

このプラットフォームはハイブリッド車とEVの両方に対応しているが、兄弟ブランドであるオペル/ヴォグゾールのフロリアン・ヒュットルCEOは最近AUTOCARの取材に対し、次期コルサ(208の兄弟車)はEV専用車となることを明言。これにより、次期208も同様にEVのみになると予想される。

しかし、EV市場の不確実性を考慮すると、現行の内燃機関モデルも、新型と並行して生産が継続される可能性が高い。

これについてファヴェイ氏は明言を避けつつ、プジョーは「BEVに注力している」と同時に「マルチエネルギー戦略にも力を入れています」、「顧客がどのエネルギー源を使用するかを選択できるようにします」と述べた。

来年末の発売が見込まれる次期208は、スペインにあるステランティスのサラゴサ工場で生産される予定だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    役職:ニュース編集者
    ニュース編集者としての主な業務は、AUTOCARのニュースの方向性を決定すること、業界トップへのインタビュー、新車発表会の取材、独占情報の発掘など。人と話したり質問したりするのが大好きで、それが大きなニュースにつながることも多い。これまで運転した中で最高のクルマは、アルピーヌA110。軽快な動きと4気筒とは思えないサウンドが素晴らしい。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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