メルセデス・ベンツが開発した型破りなクルマ 30選(後編) 革新に垣間見える「狂気」
公開 : 2025.10.11 11:25
SLRマクラーレン(2003年)
SLR(Sport Leicht Rennsport、スポーツ・ライト・レーシングの略)は1950年代のレーシングカーに因んで名付けられた。そして、その名の後半部分が示す通り、マクラーレン・グループが開発に一部関与していた。AMGが開発したスーパーチャージャー付き5.4L V8エンジンは600psを大きく超える出力を発揮し、フロントミッドに搭載された。それに合わせてキャビンはさらに後方に配置され、少なくとも横からのシルエットではドラッグレース用のファニーカーに似た外観となった.
「業界の二大巨頭から期待されるような、無敵のハイパーカーとは言い難い」と当時のAUTOCARは評したが、「それでもSLRは唯一無二の、人を陶酔させる野獣である」と付け加えた。

Rクラス(2005年)
従来のセグメント分けの境界を曖昧にするもう1つの例が、このRクラスだ。スポーティなセダン、ステーションワゴン、ミニバン、SUVという馴染み深いコンセプトを融合させたもので、メルセデスは豪華な6人乗りの「グランドスポーツツアラー」と称した。
ほぼ他社が手を付けていないカテゴリーを独占することになったわけだが、最終的に12年も生産されたことから、一定の需要はあったようだ。6.2L V8エンジンを搭載したR 63 AMGは「メルセデスの狂気じみた発想の1つ」と評されたが、おそらくやり過ぎだったようで、生産期間は短く、わずか200台ほどしか売れなかった。

A 45 AMG(2013年)
A 45 AMGの最大の特徴はターボチャージャー付き2.0Lエンジンで、当初の360psという出力は量産4気筒ユニットとして世界最高だった。
車名がメルセデスAMG A 45に変更された頃には、出力はさらに381psに上昇した。このエンジンの後継機は基本レイアウトを継承しつつ、現在では400ps超の出力を誇っている。

G 63 AMG 6×6(2013年)
歴代Gクラスで最もパワフルなのはG 65 AMGであり、AUTOCARも「見事なまでに不必要なツインターボ6.0L V12」と評したそのエンジンは630psを発生する。しかし、狂気度で言えば、5.5LツインターボV8で543psと控えめな出力のG 63 AMG 6×6が首位だ。
その名の通り、このモデルは6輪駆動である。たった1台だけでも十分驚くべき存在だが、実際には100台以上が生産・販売された。

メルセデス・マイバッハSクラス(2021年)
かつてのグロッサー・メルセデスに相当する現代のモデルは、最上位のSクラスだ。これはヴィルヘルム・マイバッハの才能にふさわしいトリビュートと言えるだろう。
611psのV12エンジンを搭載したS 680について、AUTOCARは「信じられないほどの洗練性、強力なパフォーマンス、大型車としては卓越した路上追従性、世界トップクラスの乗り心地、そして真に特別な乗員体験を提供する」と評している。


































