メルセデス・ベンツが開発した型破りなクルマ 30選(後編) 革新に垣間見える「狂気」
公開 : 2025.10.11 11:25
Vクラス(1996年)
ほぼ1世紀の間、メルセデスが商用バンに座席と窓を追加して乗用車を作るなんて、ほとんど考えられなかっただろう。しかし、それがVクラスとして実現した。商用車のヴィトーをベースとする乗用車バージョンだ。
一見すると奇妙なことのようにも思えるが、この計画は成功し、今日でもVクラスは存在している。

Aクラス(1997年)
これはかなり昔の話だが、初代Aクラスについて語る際、誰かが必ず「エルクテスト」に言及する時期があった。このテストはスウェーデンの雑誌『Teknikens Varld』が長年実施しているもので、1997年にAクラスはゴール手前で横転するという、見事な失態を演じてしまった。
独創的な二重フロア構造に関する話題はすべて忘れ去られ、この事故は大きな論争を引き起こした。多くの議論を経て、メルセデスはサスペンションを改良し、横滑り防止装置(ESC)を導入した。その結果、1998年型Aクラスはエルク(ヘラジカ)を難なく回避できる性能を獲得した。

Mクラス(1997年)
Mクラスはメルセデス初のクロスオーバーSUVであり、アラバマ州タスカルーサにある同社初の米国工場で生産された。シリーズ全体の名称は『Mクラス』だったが、それとは別に、個々のモデルはML(+エンジンサイズを示す数字、例:ML 230)と命名された。これはBMWのMモデルとの混同を避けるためである。
このややこしい名称問題は、後継モデルがGLEクラスと呼ばれるようになったことで解消された。

ヴァネオ(2001年)
メルセデスはこの小型車のヴァネオを「ファミリーサルーン、レクリエーショナル・ビークル(RV)、広々としたステーションワゴンを1つにまとめたもの」と説明した。一見、バンをベースとしているように見えるが、実際にはそうではなく、Aクラスの派生モデルである。メルセデスは乗用車ベースであることを強調しようと努めたものの、車名の最初の3文字が「van」で始まることもあって、なかなか誤解は解けなかった。
メルセデスのラインナップに違和感を与えるモデルはこれが初めてではなかったが、ヴァネオの販売は成功せず、2005年に市場から撤退した。

マイバッハ(2002年)
ヴィルヘルム・マイバッハ(約1世紀前にダイムラーを去っている)の名を冠した高級車マイバッハは、メルセデスの名を持たないものの、確かにメルセデスの作品であった。標準の57とロングホイールベースの62は価格も維持費も非常に高額で、ある調査では、英国における購入後1年の価値の下落率は他のどのクルマよりも大きいとされた。
マイバッハというサブブランドは2013年に廃止されたが、現在ではSクラスやGLSクラスなどをベースとする超高級モデルが『メルセデス・マイバッハ』として販売されている。


































