『GR GT』ついにデビューへ トヨタ、12月にV8スーパーカーを発表 最高出力は700ps?

公開 : 2025.10.18 08:05

トヨタは12月4日に新型のフラッグシップ・スーパーカーを発表する予定です。これまでさまざまなコンセプトカーやプロトタイプで予告されてきた、待望のV8エンジン搭載モデル。レクサスLFAの後継と期待されます。

GR初の市販スーパーカー、まもなく登場

トヨタは12月、待望のレクサスLFA後継となるV8エンジン搭載スーパーカーを正式発表する見込みだ。

このスーパーカーはこれまで、複数のバージョンのコンセプトカーや、英国のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで走行した2台のプロトタイプなど、長期にわたるプレビューを経て、10月のジャパンモビリティショー2025でデビューすると予想されていた。

7月のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで走行した2台のプロトタイプ
7月のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで走行した2台のプロトタイプ

しかし、トヨタのウェブサイト上に掲載されているカウントダウンによると、12月4日にようやくそのベールを脱ぐようだ。

正式名称は『GR GT』となる可能性が高く、来年1月には東京オートサロンで一般公開される予定だ。

GR GTは、2022年にコンセプトカーとして発表された、新型レーシングカー『GR GT3』の市販バージョンとなる。両車とも、今年7月にグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで行われたヒルクライムに参加し、実走行を披露している。

発売は2026年末と考えられる。FIAのホモロゲーション規則により、GT3レーサーと基本ボディデザインを共有する市販車の販売が義務付けられているためだ。アストン マーティンBMWフェラーリフォードランボルギーニ、レクサス、マクラーレンメルセデスAMGポルシェなどは、現在カスタマー向けのGT3マシンを販売している。

トヨタは以前、ラリーカーのベースとなったGRヤリスのように、「市販車をモータースポーツ用に改造するだけでなく、モータースポーツカーの市販化」を継続すると述べていた。

グッドウッドを疾走するGR GT3のサウンドは、紛れもなくV8エンジンそのものだった。しかし、並走する市販バージョンはやや静かで、おそらく排出ガス規制に対応するためにハイブリッド・システムが搭載されていると思われる。

現在、GRラインナップにはハイブリッドを採用するモデルはないが、本格的なテストはすでに行われている。昨年、このプロジェクトに携わるGRエンジニアの山田寛之氏はAUTOCARの取材で、「今後のモデルにはハイブリッドを採用する可能性があります。排出ガス規制のため、将来はモータースポーツ活動でも使うつもりです」と語っていた。

「ハイブリッド技術はモータースポーツ用エンジンと市販車用エンジンの両方に適用します。将来的には、GRモデル向けにより燃費効率の高いエンジンを載せたい」

トヨタは以前から、GRモデルへのハイブリッド搭載を検討してきた。2023年、最高技術責任者(CTO)の中嶋裕樹氏がAUTOCARに対し、「ハイブリッド・システムは、乗用車だけでなく、スポーツカーにとっても優れた環境対応ソリューションです」と語っている。

GR GT3は、参戦予定のGT3レースの規定に基づき、最高出力は約500~600ps、重量は1300kg以下に制限される。市販バージョンでは、これにハイブリッド・システムを追加することで、出力は700ps近くに達すると予想される。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    役職:ニュース編集者
    ニュース編集者としての主な業務は、AUTOCARのニュースの方向性を決定すること、業界トップへのインタビュー、新車発表会の取材、独占情報の発掘など。人と話したり質問したりするのが大好きで、それが大きなニュースにつながることも多い。これまで運転した中で最高のクルマは、アルピーヌA110。軽快な動きと4気筒とは思えないサウンドが素晴らしい。
  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事