2027年の「TT」ってどんな感じ? アウディ・コンセプトC 根底にあるダイナミックさ

公開 : 2025.11.05 19:05

パワー感はダイレクト 素早いステアリング

その後、関係者だけに制限された区間で、筆者がステアリングホイールを握る。ドライブモード・セレクターなど主要なハードボタンは、その手元にある。スピードメーターは、ドライバーの視線の正面。操縦系のレイアウトは、しっかり練られている。

前方の視界は広い。ルーフを閉じたままでも車内は狭くなく、開くとTT ロードスターのような開放感。アウディ初採用となるフォールディング・ハードトップは、コンセプトCの特徴の1つ。クーペとロードスターを統合したい狙いがあり、量産版にも備わる。

アウディ・コンセプトC(2025年/プロトタイプ)
アウディ・コンセプトC(2025年/プロトタイプ)

加速力は息が詰まるほどではないものの、パワー感はダイレクト。ステアリングホイールは重めだが、反応が素早い。あいにく、先導車を追走するのが条件で、ヘアピンカーブへ高速で飛び込むことはできなかった。

意欲的でダイナミックな印象が根底に

サスペンションが、路面の凹凸やうねりを巧みに処理する。低いシルエットから想像するとおり、乗り心地は硬め。駆動用モーターが発するノイズは、意外と大きい。本来の響きが聞こえているという。量産版には、人工エンジン音も実装されるそうだ。

比較的小柄なボディサイズと相まって、現在の高性能EVの多くには備わらない、意欲的でダイナミックな印象が根底にある。更なる磨き込みを加えれば、説得力の高いアウディになることは間違いなさそうだ。

アウディ・コンセプトCと、アウディCEOのゲルノット・デルナー氏(左)
アウディ・コンセプトCと、アウディCEOのゲルノット・デルナー氏(左)

コンセプトCの発表時は、今後のデザインの方向性へ焦点が向けられていた。ほぼ、この見た目で発売されるらしい。だが動的能力も、プロトタイプとしては想像以上の仕上がり。今後のアウディで享受できる走りも、ここへ現れているに違いない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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