フェラーリ『F76』は未来の姿 2人のドライバーが走りの感覚を共有 デジタルハイパーカー公開

公開 : 2025.10.29 06:45

フェラーリがデジタル専用ハイパーカー『F76』を公開しました。2つのコクピットとステアリングホイールを備えた革新的なデザインで、ドライブバイワイヤ技術により双方の操作を同期。新しい体験の構築を目指しています。

ドライブバイワイヤで2つのコクピットを同期

フェラーリは、2人のドライバーによって操縦可能なデジタル専用ハイパーカー『F76』を公開した。

この名称は、1976年のル・マン24時間レース初優勝を記念したものだ。チーフデザイナーのフラヴィオ・マンゾーニ氏によって「未来のフェラーリ像を先取りするデザイン宣言」として形作られている。

フェラーリF76
フェラーリF76    フェラーリ

来年半ばに発売予定のフェラーリ初の市販EVと同じく、ステアバイワイヤ技術を採用していることから、F76もEV用プラットフォームをベースにしていると考えられる。

デザインはかなりコンセプチュアルなものだが、フェラーリらしさが色濃く表れている。角張ったホイールアーチやフローティング式フロントスプリッターといった要素は、明らかにフラッグシップハイパーカーのF80の影響を受けている。

フェラーリによると、「形態は機能に従う」という設計思想で開発され、このデザインは将来の量産車に反映させることも視野に入れているという。

例えば、空力を追求した結果、2人のドライバーが独立したコクピットに座るという特殊なレイアウトに行き着いた。フェラーリは、これによりインテリアに「革新的」な変化がもたらされたとしている。

ステアリングとペダルにドライブバイワイヤ技術を採用することで、2つのコクピットの操作が同期化されている。これにより、2人のドライバーが「同時に走りの感覚を共有」し、「情緒面でも技術面でもともに運転する一体感を高める」という。

F40を彷彿とさせる格納式ヘッドライトや、リアウィング一体型テールライトなどは、将来のモデルにも採用される可能性がある。

F76は実際に生産されることはなく、デジタルデータとしてのみ存在するという、フェラーリにとって新しい試みである。世界耐久選手権の会員制観戦プログラム『ハイパークラブ(Hyperclub)』の会員向けにデータとして提供され、高度なパーソナライゼーションも可能だという。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    役職:ニュース編集者
    ニュース編集者としての主な業務は、AUTOCARのニュースの方向性を決定すること、業界トップへのインタビュー、新車発表会の取材、独占情報の発掘など。人と話したり質問したりするのが大好きで、それが大きなニュースにつながることも多い。これまで運転した中で最高のクルマは、アルピーヌA110。軽快な動きと4気筒とは思えないサウンドが素晴らしい。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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