【いすゞギガ&エルガEV】環境性能、安全性、そして社会的使命を兼ね備えた2台!未来を明確に示す #JMS2025

公開 : 2025.10.31 17:05

ジャパンモビリティショー2025のいすゞブースは、社会の『運ぶ』を支える商用車の表現していました。改良を受けた大型トラック『ギガ』と、国内初のBEVフルフラット路線バス『エルガEV』を中心に、黒木美珠がレポートします。

安全と知能を兼ね備えた新たな主役

ジャパンモビリティショー2025いすゞブースは、社会の『運ぶ』を支える商用車の未来を明確に示していた。その中から、改良を受けた大型トラック『ギガ』と、国内初のBEVフルフラット路線バス『エルガEV』を中心にレポートする。

いすゞの主力トラック『ギガ』は、キャブデザインを刷新し、安全装備とコネクテッド機能を強化して登場。初代は1994年に『810』の後継として誕生し、今回のモデルで5代目となる。

改良を受けた大型トラック『いすゞギガ』。
改良を受けた大型トラック『いすゞギガ』。    いすゞ

新デザインは空力性能と存在感を両立させたもので、テーマは『THE ULTIMATE(究極の/最高の)』。ブランドアイデンティティ『ワールドクロスフロー』をグリルに採用し、『エルフ』、『フォワード』と共通性を持たせたフェイスに。フラッグシップにふさわしい堂々とした印象を与えている。

安全面では、国内大型商用車として初めて『車輪脱落予兆検知システム』を全車標準装備した。タイヤの振動や回転データを解析し、ホイールナットの緩みを検知して警告する仕組みだ。

背景には、冬タイヤ交換後に多発する車輪脱落事故への対応がある。住友ゴム工業は、タイヤ空気圧警報装置『DWS』で培った技術を基にセンシング技術『センシングコア』を開発。その一機能『車輪脱落予兆検知』を実用化し、『ギガ』に初搭載した。

このほか、歩行者検知対応プリクラッシュブレーキや左折巻き込みブレーキ、レーンキープアシスト(LKA)の側方衝突抑制機能など安全支援技術も進化。クラウド連携による稼働データの可視化も進み、運行管理の効率化に寄与している。

公共交通の未来を支える電動モビリティ

国内初のBEVフルフラット路線バス『エルガEV』の自動運転対応仕様が世界初公開された。バッテリーを屋根上と車体後部の床下に配置し、完全なバリアフリーフロアを実現。走行時はBEV特有の滑らかな加速と低騒音、低振動により、静かで快適な車内空間を提供する。

急速充電システムに対応し、約3.2時間でバッテリー残量20%から80%まで充電可能。さらに、災害時に活躍が期待できるV2L機能を備え、非常時の電源としても活用できる。

国内初のBEVフルフラット路線バス『いすゞエルガEV』。
国内初のBEVフルフラット路線バス『いすゞエルガEV』。    いすゞ

安全面では、カメラ、LiDAR、ミリ波レーダーを車体の前後左右に配置し、それぞれの特性を補完し合いながら周囲を検知。運転席まわりのメーター類は従来の『エルガ』と共通性を持たせ、BEVでありながらクリープ走行を可能にするなど、ドライバーの操作性に配慮した。

先進安全機能として、ドライバーステータスモニター(DSM)が異常を検知すると緊急停止支援システム(EDSS)が作動し、車両停止後に自動でパーキングブレーキを作動。坂道などでも安全に停車できるよう設計されている。

また、前方の歩行者や自転車を検知して警告する『フロントブラインドスポットモニター』も新たに採用し、車外事故の低減にも寄与している。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    黒木美珠

    Miju Kuroki

    1996年生まれ、静岡県出身。自動車系YouTuberとしての活動を経て、自動車ジャーナリスト(の卵)へと転身。自身の車中泊による日本一周の経験をきっかけに、クルマを通じたライフスタイルの可能性に魅了されるようになる。現在は、輸入車デビューを目指す連載をはじめ、車中泊視点での車両レビューや、YouTubeチャンネル『AUTO SOUL JAPAN』の運営など、多角的に活動中。クルマを単なる移動手段や機械としてではなく、その背景にある開発者の想いや、クルマを取り巻く文化、そして『移動すること』そのものの価値を伝えることをモットーとしている。
  • 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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