【やはり乗るなら4WD?】新型三菱デリカミニの開発者に聞く!先代ヒットの後押しで詰め込んだ『やりたかったこと』

公開 : 2025.11.19 11:45

フルモデルチェンジを受け2代目となった三菱デリカミニ。初代はeKクロススペースのビッグマイチェン版と、変則的な形で登場しましたが、企画の成功でヒットモデルとなります。2代目との関連性などを篠原政明が聞きました。

従来型と並行して新型を開発

新型『三菱デリカミニ』の試乗会で、商品企画 担当マネージャーである三菱自動車工業(以下、三菱)商品戦略本部 CPSチームの塩谷明大氏と、主に足まわりなどを担当した性能計画実験部の阿部公彦氏に話を伺った。

ご存知のとおり、従来型(初代)のデリカミニはまっさらのブランニューモデルではなかった。2023年4月に発表された従来型は、2020年2月に発表された『eKクロススペース』のビッグマイナーチェンジモデルだった。

新型三菱デリカミニと公式イメージキャラクターの『デリ丸。』。
新型三菱デリカミニと公式イメージキャラクターの『デリ丸。』。    平井大介

それゆえ、姉妹車である『eKスペース』(こちらは今回の新型デリカミニと同時にフルモデルチェンジされて存続)と内装はあまり変わらなかったり、走りの部分でも差別化しにくいなど、多くの制約があったという。

従来型はわずか1年4ヵ月ほどで新型にフルモデルチェンジされることになるが、実は新型は従来型とほとんど並行進行で開発が進められたそうだ。

そして、従来型はイメージキャラクター『デリ丸。』や、俳優の水川あさみさんが登場するキャンディーズの『年下の男の子』をアレンジした楽曲を採用したTV CMも人気を集め、ヒット商品となる。そういった状況にも後押しされ、新型も従来型のコンセプトはそのままに、デリカミニとしてやりたかったことを突き詰めることができた。

アウトドアのイメージをさらに高めたスタイリングを採用し、フロントウインドウを立ててルーフ前端を伸ばすことで、クラス最高レベルの室内空間を確保。フラットにすれば車中泊も可能なほどで、リアシートバックを残すリラックスモードなど、さまざまなシートアレンジができる。

このように、単なる軽スーパーハイトワゴンではないクルマを目指して開発されたのが、新型デリカミニなのだ。

『デリ丸パッケージ』ネーミングの由来

新型デリカミニでは『デリ丸パッケージ』装着グレードが、10月末の段階で受注の67%を占めているという。これ、そもそもは『デリカミニまるっとパッケージ』の略だったが、『デリ丸。』人気もあって『デリ丸パッケージ』になったそう。

12.3インチ ディスプレイを採用したグーグル搭載インフォテインメントシステム、3Dマルチアラウンドモニター、デジタルルームミラー、ドライブレコーダー、ETC2.0、セキュリティアラーム、そしてミツビシコネクトなどを標準装備とし、非装着車より52万300円高となるが、内容を考えれば納得できる価格差だろう。

デリ丸パッケージは、グーグル搭載インフォテイメントシステムを装着。
デリ丸パッケージは、グーグル搭載インフォテイメントシステムを装着。    平井大介

何よりも秀逸なのは、軽自動車初のグーグル搭載インフォテインメントシステムだ。試乗時に実際に試してみたが、音声認識は的確で、レスポンスも良い。ちなみに、方言やイントネーションの違いなどにも対応してくれるそうだ。

新車効果もあって、現在のところ受注は上級グレードのT、G プレミアムがほとんどを占める。また、姉妹車のeKスペースはまだ宣伝も行っていないこともあり、販売比率は圧倒的にデリカミニのほうが多いが、新車効果が落ち着いたころにはデリカミニとeKスペースの割合が、8:2くらいになるのではと思われている。

また、デリカミニは他車からの乗り換えが多く、しかも今までの三菱車よりは女性比率や30代以下の若年層の比率も高まっているという。ユーザー層を広げた新型デリカミニの人気は、とうぶん続きそうだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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