70年前の希少ジープも! 茂みに隠れたクラシックカー 20選(前編) ジャンクヤード探訪記

公開 : 2025.12.14 11:25

AMCジャベリン(1968年)

切り取った半分(前述のAMCグレムリン参照)の行方は、次の茂みを見ればわかる。実はここに1968年式AMCジャベリンが丸ごと隠れているが、状態はあまり良くない。木陰にクルマを停めるのは決して良い考えではない。冬場は常に湿った状態が続くからだ。トランクリッドの錆はフェンダーにも広がっており、おそらく他の部分も錆びているだろう。

AMCジャベリン(1968年)
AMCジャベリン(1968年)

ウィリス・ジープ

年季の入ったウィリス・ジープだが、オリジナルの軍用モデルではない。決定的な証拠は一体型フロントガラスとわずかに突出したヘッドライトだ。

過酷な働き方をしてきたことは明らかで、フロントの牽引装置から判断すると、おそらくヤード内で車両を移動させるのに使われていたのだろう。

ウィリス・ジープ
ウィリス・ジープ

インターナショナル・スカウト

四輪駆動のスカウトは、インターナショナル・ハーベスターがジープに対抗して開発したモデルだ。ライバルほどの人気は得られなかったものの、当時台頭しつつあったスポーツ用多目的車(SUV)市場で確かな地位を築いた。生産は1961年から1980年まで続いた。

この1960年代中盤の個体は、10年近くここに保管されている。道路を走る日々は、木との衝突事故で早々に終わったのだ。

インターナショナル・スカウト
インターナショナル・スカウト

シボレーの事故車

若い案内役の話によれば、彼の叔父がこのシボレーを運転中に橋の側面に衝突し、横転して川に落下したという。幸い運転手も同乗者も軽傷で済んだ。

モデルと年式については、筆者も推測の域を出ない。

シボレーの事故車
シボレーの事故車

ポンティアック・チーフテン(1952年)

走行能力は完全に失われているが、ボディパネルやトリム部品、窓がまだ残っているため、この1952年式ポンティアック・チーフテンは当面の間、スクラップ処分を免れるはずだ。チーフテンは1949年から1958年まで、3世代にわたり生産された。この4ドア・セダンの価格は、6気筒モデルでおよそ2015ドル、8気筒モデルで2120ドル程度だった。

(翻訳者注:この記事は「後編」に続きます。)

ポンティアック・チーフテン(1952年)
ポンティアック・チーフテン(1952年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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