大成功の大改造? フィアット500 ハイブリッド(2) 想像以上に面白い65ps 6速MTのみ

公開 : 2025.12.09 18:10

多くの人の心を掴める小さなフィアット

フィアットの救世主となるべく、急遽生み出された500 ハイブリッド。新世代を欲しつつも、500eの航続距離へ納得していなかった層へ、確実に響くに違いない。ただし、トヨタ・アイゴXの方が、合理的な選択肢といえることは事実ではある。

この成功は、業績回復にも極めて重要となる。年間10万台の生産を計画しており、8割が輸出されるという。

フィアット500 ハイブリッド・トリノ(欧州仕様)
フィアット500 ハイブリッド・トリノ(欧州仕様)

運転体験には、熟成された印象がある。象徴的なスタイリングは、まだまだ色褪せない。低く設定されるであろう価格も、確かな強みになる。多くの人の心を掴める、小さなフィアットといえる。高速道路を頻繁に走らなければ。

◯:ハイブリッドへの大改造は概ね成功 市街地では充分な動力性能 先代から向上した製造品質
△:高速道路では若干非力 燃費は先代より少し落ちる 右ハンドルのパッケージングがまだ不明

フィアット500 ハイブリッド・トリノ(欧州仕様)のスペック

英国価格:約1万9000ポンド(約388万円/予想)
全長:3632mm
全幅:1683mm
全高:1527mm
最高速度:154km/h
0-100km/h加速:16.2秒
燃費:19.2km/L
CO2排出量:119g/km
車両重量:1066kg
パワートレイン:直列3気筒999cc 自然吸気+ISG
使用燃料:ガソリン
最高出力:65ps/3200rpm
最大トルク:9.3kg-m/3200rpm
ギアボックス:6速マニュアル/前輪駆動

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

フィアット500 ハイブリッドの前後関係

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