本田宗一郎の夢と情熱が詰まった博物館 ホンダ・コレクション・ホールUK編集部訪問記(前編) 四輪への挑戦、世界初のカーナビも
公開 : 2025.11.15 11:25
栃木県のモビリティリゾートもてぎには、ホンダの歴史が詰まったホンダ・コレクション・ホールが隣接しています。この記事ではドリームD型から世界を席巻したF1マシンまで、貴重な展示車両の中から一部を抜粋して紹介します。
もくじ
ーここでしか見られない貴重な展示品の数々
ーカーチス・スペシャル(1924年)
ーホンダS360(1962年)
ーホンダS500(1963年)
ーホンダS800(1968年)
ーホンダN360(1967年)
ーホンダ1300(1969年)
ーホンダ1300クーペS(1970年)
ーホンダ・シビック(1972年)
ーホンダ・シビック・カントリー(1980年)
ーホンダRA272 F1マシン(1965年)
ーホンダP800(1966年)
ーホンダZ(1970年)
ーホンダ・ライフステップバン(1972年)
ーホンダ・エレクトロ・ジャイロケーター(1981年)
ここでしか見られない貴重な展示品の数々
東京から北へ約2時間、栃木県のなだらかな丘陵と森に囲まれた場所に『ホンダ・コレクション・ホール』がある。
モビリティリゾートもてぎに隣接する自動車博物館で、ややアクセスしづらいものの、自動車ファンなら誰もが楽しめる場所だ。1990年に建てられたこの施設には、迫力あるオーバルコースとロードコースのレースサーキット、ホテル、ゴーカート場、ハイキングコース、キャンプ場などが併設されている。

ホンダの創業者、本田宗一郎氏の戦前のレース活動からオートバイ会社の誕生、そしてスポーツカー、F1、インディカーレースに至る近年の歴史まで、同社の貴重な資料を数多く展示。「人に役立つ製品を作る」というホンダの理念を表している。
この記事ではAUTOCAR UK編集部が訪問した際の見どころを紹介しよう。
(翻訳者注:この記事で紹介している展示内容は取材時のものであり、現在とは異なる場合があります。現在展示中の車両については公式サイトにてご確認ください)
カーチス・スペシャル(1924年)
若き技術者、本田宗一郎氏が丁稚奉公時代にアート商会という自動車整備工場で手掛けたレーシングカー。メカニックとして競技に参戦したこの経験が、彼のモータースポーツへの情熱に火をつけた。特注シャシーに搭載された8.2Lオーバーヘッドバルブ式カーチスV8航空機エンジンと、多板クラッチが特徴だ。別名はカーチス号。

ホンダS360(1962年)
ホンダが初めて作った四輪乗用車が、この可愛らしい小型スポーツカーだ。多くのオートバイ技術を応用して開発されている。356ccのDOHC直列4気筒エンジンを搭載し、チェーン駆動の後輪駆動方式を採用。重量はわずか510kgだった。プロトタイプのため、量産には至らなかった。

ホンダS500(1963年)
S360よりも高い性能が求められていることを認識したうえで、排気量の大きいエンジンを搭載した、ホンダ初の市販車。530cc直列4気筒、4基のキャブレターを備えたDOHCエンジンを採用している。車重はプロトタイプより3分の1程度重い680kgだったが、最高出力44psを発揮し、最高速度は約137km/hに達した。エンジン回転数の上限は9500rpmと、バイクで培った技術と経験を思い起こさせる設定だ。

ホンダS800(1968年)
Sシリーズの最終モデルがS800Mで、ロードスターとクーペの両タイプが用意された。デュアルサーキットブレーキ、フロントディスク、シンクロメッシュ機構の4速トランスミッションを搭載し、8000rpmで70psを発生。最高速度約160km/hを誇った。MGやトライアンフといった輸出市場のスポーツカーに対抗すべく開発され、ホンダはS800を「世界最速の量産1.0L車」と称した。












































