920psを鈴鹿で全開テスト!圧巻のコーナリングに感涙 新型スモール・ランボルギーニ『テメラリオ』のディープインパクト(後編)

公開 : 2026.01.03 12:25

特別な世界へ足を踏み入れたという没入感

だがこのスポルト・モードも、テメラリオにとってはひとつの通過点でしかなかった。

ステアリングホイール上のロータリースイッチでコルサ・モードをチョイスすると、メーターパネルの基調色がレッドに変化、それまでセンターにディスプレイされていた円形のタコメーターは姿を消し、その代わりに横長のバータイプのタコメーターがメーターパネル上部に表示される。それだけでも自分が特別な世界へと足を踏み入れたという没入感は大きい。

フル加速をストレートで試してみると、今回は4速で255km/hを確認できた。
フル加速をストレートで試してみると、今回は4速で255km/hを確認できた。    ランボルギーニ・ジャパン

システム全体で920psもの最高出力を発揮するテメラリオのパワーユニットは、コルサ・モードではさらにそのレスポンスを強めてくる。

その核となるV型8気筒ツインターボエンジンのレブリミットは10000rpmとランボルギーニからは発表されており、実際にそこまでの加速をストレートで試してみると、今回は4速で255km/hという数字を確認することができた。

もちろんここからの加速にはまだ衰えは感じられず、仮にストレートが続くのならば8速で343km/hの最高速を達成するのは確実だろう。

この速度域に入ってくると、やはり印象的なのはエアロダイナミクスの優秀さだ。アンダーボディを含め、すべてのパートでさらなる最適化が図られたというテメラリオのボディは、前作ウラカンのEVO比で118%増となるダウンフォース量を実現。

今回も試乗できたアルジェリータ・パッケージ装着車では、25kgの軽量化とともにその数字は158%増にも達しているのだ。その安定感はハイスピードのコーナリングなどでは特に印象的だった。

事前の想像をはるかに超える衝撃

コルサ・モードにおけるもうひとつの大きな特徴は、そのビークルダイナミクスのセッティングだ。一瞬それはスポルト以上に過激な挙動を見せるのかと思いきや、このモードでは実際には常にニュートラルな方向へと姿勢制御が行われる。したがってドライバーは絶対的な安心感を抱きながら、サーキット走行を楽しむことができるのだ。

サスペンションはかなりハードなセッティングとなるが、しっかりとした手応えと正確さを感じさせるステアリングとの組み合わせが生み出すコーナリングの魅力はまさに圧巻。ブレーキのフィーリングも実に自然なもので、そしてもちろん100→0km/hが32mというデータからも想像できるように、その制動力にも一切の不安はなかった。

テメラリオの誕生は、スーパースポーツの世界に事前の想像をはるかに超える衝撃を与えるだろう。
テメラリオの誕生は、スーパースポーツの世界に事前の想像をはるかに超える衝撃を与えるだろう。    ランボルギーニ・ジャパン

テメラリオの誕生は、スーパースポーツの世界に事前の想像をはるかに超える衝撃を与えるだろう。それはオンロードで、そしてサーキットでその実力を確認したうえでの、偽らざる結論だ。

ランボルギーニのこれからの成功。それにこのテメラリオはどれだけ大きく貢献するのだろうか。

記事に関わった人々

  • 執筆

    山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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