日産リーフからフィアット600eに乗り換え初めて迎えた冬 気になる航続距離と充電時間の変化

公開 : 2026.02.02 17:05

冬場の急速充電スポットでの性能を実測

日産リーフでは、冬場になると充電電流が減り、時間がかかるようになっていました。このフィアット600eではどうなのか、三菱自動車販売甲府店にある50kWhの急速充電で、エコQ電の充電カードを使って実測してみました。

その結果、残量50%から80%までの充電時間は約26分となり、充電量は約16kWh、料金は780円でした。昨年秋に、同じ50%からの充電を行っていますが、充電時間は約22分となっていました。充電時間は伸びましたが、増え方はそれほど多くなく、外気温6度にもかかわらず、ほぼ期待通りの結果です。

東日本三菱自動車販売の甲府店にある50kWhの急速充電。
東日本三菱自動車販売の甲府店にある50kWhの急速充電。    小林薫

ちなみにリーフで同じ50%から80%の充電の充電量は約10kWhで、気候の良い時は20分位で終わりますが、真冬は30分以上かかっていました。

急速充電の性能もそれなりに改善されています。遠出した時、経路充電をすることはあまりなさそうですが、それでも使う可能性はあり、早いに越したことはありません。

バッテリーの温度調整システムがあり安心

フィアット600eの納車後に最初に探したのは、バッテリーの温度計ですが、見つかりませんでした。リーフでは、真夏になると急速充電でバッテリー温度が上がり、常に気にしながら運転していました。特に高速道路の連続走行では、走行が事実上出来なくなるような可能性もあり、夏に遠出することは避けていました。

しかし600eのリチウムイオン電池には温度調整システムがあり、ユーザーはそれを管理しなくても良く、作動に応じてバッテリーを最適な温度に制御しているようです。これも600eのEVとして大きく進化していた点で、真夏の遠乗りも安心して出かけることができます。

真冬の1月下旬に訪れた箱根湯元でのフィアット600e。
真冬の1月下旬に訪れた箱根湯元でのフィアット600e。    小林薫

これまで輸入車は、国産車に比べて品質において不安があり、修理部品なども高価であると聞いていました。600eの検討時も、いろいろな方からそのようなご指摘を頂きましたが、今のところ品質などに問題を感じるようなことはなく、意外にもクルマとしての完成度の高さを感じる日々となっています。

しかし、所有してまだ4ヵ月しか経っていなく、耐久性などについては何とも言えませんので、その評価にはもうしばらく時間が必要です。それなりの覚悟を持って望んでいますが、購入時に心配だったので、5年の延長保証には加入しています。

ヒョンデのインスターも魅力的だった

2024~2025年は、輸入車で多くのEVが発売されており、フィアット以外にもBYD、ミニ、ボルボ、ヒョンデなどのコンパクトEVに試乗しました。特に、BYDについては恐るべきメーカーだと感じました。

また、昨年発売したヒョンデのインスターは、日産リーフの後継EVの有力な候補でした。車体重量は1400kg、バッテリー容量は49kWhで、WLTCの航続距離は458kmもあり、小型車であるにもかかわらず実用上十分な距離になっています。

カージャニーのサービスを利用し数日間試乗したヒョンデのインスター・ラウンジ。
カージャニーのサービスを利用し数日間試乗したヒョンデのインスター・ラウンジ。    小林薫

特に、高速道路での電費の実測値は、車体の軽さが大きく寄与しているようで、電費の優れている600eよりもさらに5%以上も良い数値になっていました。

回生ブレーキは、パドルスイッチで数段階に切り替えられるのが特徴で、高速道路でのコースティング走行は圧巻、滑空する感じはとても爽快でした。高級感は少なく5ナンバーですが、機能は盛り沢山で、いろいろと面白く楽しめそうなクルマになっていると思いました。

地元にヒョンデの販売店はありませんでしたが、試乗レンタル会社『カージャニー(Carjany)』で自由に試乗検討できます。店舗エリアはまだ関東圏だけですが、平日2750円と高くはなく、とても便利でした。

このインスターは、フィアット600eとは全く別次元の特徴のあるクルマになっており、どちらを後継EVにするか最後まで迷いました。600eはお洒落で楽しく、インスターは機能豊富で面白く、どちらも魅力的な良くできたEVであると思います。

2026年もさらに多くのEVが発売されそうで、どのようなクルマが出てくるのか、とても楽しみです。また、笹本総編集長のポルシェ・タイカンの次期EVの検討からも目がはなせません。

次回は、600eの感動をもたらした回生ブレーキについて報告する予定です。

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    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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